(仮訳)西オーストラリア州産の2新種Amanita drummondiiおよびA. quendaと、A. walpoleiの増補記載
Davison, EM. et al., 2015. Amanita drummondii and A. quenda (Basidiomycota), two new species from Western Australia, and an expanded description of A. walpolei. Nuytsia. Available at: https://florabase.dpaw.wa.gov.au/science/nuytsia/738.pdf [Accessed March 20, 2015].
【R3-01660】2015/03/21投稿

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3行まとめ

西オーストラリア州南西部から新種Amanita drummondiiおよびA. quendaを記載した。
また、A. walpoleiの種概念の修正を伴う詳細な記載を行い、原記載で言及がなかったクランプの存在を示した。
各種のITS領域の塩基配列はどのGenBank登録配列とも一致しなかった。
North Lake, Beeliar Regional Park, City of Melville, Western Australia

(新種)

Amanita drummondii E.M.Davison
語源…西オーストラリア南西部で植物および菌類を採集したJames Drummond氏に献名
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【よく似た種との区別】
Amanita cheelii
オーストラリアに分布する
外被膜の構造が類似している
ITS領域の配列が類似している
本種と異なりオーストラリア西部ではなくオーストラリア東部に分布する
本種と異なり傘がカフェオレ色・栗色・セピア色ではなく煙灰色・帯灰褐色・ごく暗い灰色
本種と異なりつぼが時にフレア状になる緩い鞘状ではなくフレア状でない鞘状
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS領域の塩基配列が異なる(配列類似度93%)
Amanita albovolvata
オーストラリアに分布する
外被膜の構造が類似している
本種と異なりオーストラリア西部ではなくオーストラリア東部に分布する
本種と異なり傘がカフェオレ色・栗色・セピア色ではなく暗灰色~灰褐色
本種と異なり襞が白色~淡い帯灰褐色ではなくクリーム灰色~灰色
本種と異なり柄が白色でカフェオレ色の微綿毛を伴うのではなく白色でのちに微かに灰色になる
Quenda Wetland, City of Melville, Western Australia

(新種)

Amanita quenda E.M.Davison
語源…先住民族、ヌンガー族の言葉でチャイロコミミバンディクートを指す”Quenda”より(同じ環境に生息することから)
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【よく似た種との区別】
Amanita yenii
同じPolypyramis族に含まれる
子実体が小型~中型
担子胞子が楕円形~伸長形
本種と異なりオーストラリアではなく中国および台湾に分布する
本種と異なり傘が白色でのちに黄褐色~カフェオレ色ではなく白色でのちにクリーム色~淡黄色
本種より担子胞子のQ値が小さい

(その他掲載種)

Amanita walpolei O.K.Mill.
語源…ウォルポールの(原記載では語源について述べられていなかったが、本論文で語源の考察を行い、地名の由来になったCaptain W. Walpole[人名]ではなく、採集地の地名にちなんで命名されたと推定された)
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