2015年6月30日 (仮訳)パキスタンのヒマラヤ温帯湿潤林で見出された”club fungus”の新種、Clavariadelphus pakistanicus Hanif, M., Khalid, AN. & Exeter, RL., 2014. Clavariadelphus pakistanicus sp. nov., a new club fungus (Basidiomycota: Gomphales) from Himalayan moist temperate forests of Pakistan. Botany. Available at: http://www.nrcresearchpress.com/doi/abs/10.1139/cjb-2013-0073 [Accessed June 29, 2015]. 【R3-01965】2015/06/30投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州の温帯湿潤林で採集された菌を検討し、Clavariadelphus pakistanicusとして新種記載した。 本種は子実体が単生し、橙白色~灰橙色の棍棒形~類円筒形で、縦方向に皺または小皺が生じることなどで特徴づけられた。 本種はClavariadelphus亜属Clavariadelphus節に含まれ、同属他種とは子実体、根状菌糸束などの形態のほか、分子系統解析でも区別された。 Helipad, Khanspur-Ayubia, Khayber Pukhtunkhwa, Pakistan (新種) Clavariadelphus pakistanicus Hanif & Khalid 語源…パキスタンの 【よく似た種との区別】 Clavariadelphus truncatus(スリコギタケモドキ) 同じClavariadelphus亜属に含まれる パキスタンに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIに含まれる) 本種と異なりClavariadelphus節ではなくCantharellopsis節に含まれる 本種と異なり子実体が棍棒形~類円筒形ではなく棍棒形でのちに洋独楽形になる 本種と異なり乾燥した子実体がKOHで紫褐色ではなく”cherry red”に呈色する 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が広楕円形ではなく楕円形~長楕円形 本種と異なり担子胞子に油滴を含む(多数) ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clavariadelphus pistillaris(スリコギタケ) 同じClavariadelphus亜属に含まれる パキスタンに分布する 子実体頂部が丸い 子実体頂部に稔性を有する 本種と異なり子実体が橙白色~灰橙色ではなく黄褐色または赤みや褐色を帯びる 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIではなくクレードIIに含まれる) Clavariadelphus sachalinensis(カラフトコスリコギタケ) 本種と異なりClavariadelphus亜属ではなくLigulus亜属に含まれる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIではなくLigulus亜属クレードに含まれる) 本種より子実体のサイズが小さい 本種と子実体の形状が異なる 本種と異なりKOHに対する呈色反応を示さない Clavariadelphus ligula(コスリコギタケ) 本種と異なりClavariadelphus亜属ではなくLigulus亜属に含まれる 本種と異なり子実体が円筒形、平らな円筒形、または棍棒形で先端がやや鋭い、鈍頭、または広く丸くなり、稀に叉状分岐する 本種と異なり根状菌糸束マットの菌糸表面が平滑、小刺状、刺状ではなく平滑 本種と異なり根状菌糸束マットに微細な針状結晶を伴うのではなく角形~不規則形の結晶を伴う 本種と異なり根状菌糸束マットに膨大するメダリオン菌糸を含まない