2021年10月28日 (仮訳)中国産イグチ類の知見 (3):Suillus phylopictus Gelardi, M. 2018. Contribution to the knowledge of Chinese boletes. III. Suillus phylopictus. RMR Boll. AMER. Available at: https://www.researchgate.net/publication/328392586_Contribution_to_the_knowledge_of_Chinese_boletes_III_Suillus_phylopictus [Accessed October 28, 2021] 【R3-08911】2021/10/28投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国雲南省昆明市近郊の針広混交林からPinus armandiiの樹下に発生したSuillus phylopictusを報告した。 本種はこれまで中国、韓国、日本から報告され、中型で傘表面に扁圧された鱗片を有し、子実層托が帯黄色、クモの巣状の類白色のつばを有し、柄表面に帯紫赤色の帯が放射状に配列することなどで特徴づけられた。 本種の記載文、生態写真、顕微鏡的形質のスケッチなどを掲載し、類似種との相違点などを記述した。 (その他掲載種) Suillus phylopictus R. Zhang, X.F. Shi, P.G. Liu & G.M. Mueller 【よく似た種との区別】 Suillus spraguei(ベニハナイグチ) 同じマツ属樹木を宿主とする 形態的に識別できないほど類似している(長らく誤同定されてきた) 本種と異なり日本、中国、韓国ではなく米国、ヨーロッパなどに分布する 本種と異なりPinus armandii、P. kwangtungensis、P. korayensisなどではなくP. strobusを宿主とする 分子系統解析で識別可能(先行研究) Suillus cavipes(アミハナイグチ) 同じマツ科樹木を宿主とする 本種と異なりマツ属ではなくカラマツ属樹木などを宿主とする 本種と異なり傘が帯褐赤色~暗褐色 本種と異なり傘表面が明瞭な小鱗片状 本種と異なり子実層托が強く垂生する 本種と異なり孔口が真のボレティノイドである 本種より孔口が放射状に伸長する 本種と異なり柄が中実ではなく中空 本種と異なり子実体組織が変色しない 本種より傘表皮菌糸の幅が広い 本種と異なり菌糸にクランプを有する Suillus asiaticus(ウツロベニハナイグチ) 中国および日本に分布する 同じマツ科樹木を宿主とする 本種と異なりロシア、ヒマラヤ、フィンランド、フランスにおける分布が知られている 本種と異なりマツ属ではなくカラマツ属樹木などを宿主とする 本種と異なり傘表面が明瞭な小鱗片状 本種と異なり子実層托が強く垂生する 本種と異なり孔口が真のボレティノイドである 本種より孔口が放射状に伸長する 本種と異なり柄が中実ではなく中空 本種と異なり肉が乾燥すると明黄色になる傾向がある 本種と異なり子実体組織が変色しない 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種より柄シスチジアが長い 本種と異なり菌糸にクランプを有する