2015年12月9日 (仮訳)カーボベルデ諸島産のチャダイゴケの新種、Cyathus lignilantanae Martin, MP. et al., 2015. Cyathus lignilantanae sp. nov., a new species of bird’s nest fungi (Basidiomycota) from Cape Verde Archipelago. Phytotaxa. Available at: http://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.236.2.5/0 [Accessed December 8, 2015]. 【R3-02453】2015/12/09投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ カーボベルデで採集されたチャダイゴケの一種を検討し、Cyathus lignilantanaeとして新種記載した。 本種はLantana camaraの木質残渣の上に発生し、形態的特徴からBrodieのグループVIまたはVIIに属すると考えられた。 本種は子実体の内側も外側も扇畳み状で、小塊粒が淡色で2層からなり、担子胞子が最大約30 μmである点などで特徴づけられた。 Cape Verde, Santiago, St. Domingo, Ruiz Vaz (新種) Cyathus lignilantanae R. Cruz & M.P. Martín 語源…Lantana属の材の 【よく似た種との区別】 Cyathus stercoreus(ハタケチャダイゴケ) 同じCyathus striatumグループに含まれる 殻壁の色が類似している 小塊粒の皮層の形態が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(先行研究) 本種と異なり材ではなく糞または堆肥を基質とする 本種と異なり殻壁が扇畳み状でない 本種と異なり小塊粒が帯褐灰色~帯灰褐色ではなく暗褐色 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なり担子胞子が僅かに楕円形~長形でほとんどの場合楕円形なのではなく球形~類球形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cyathus poepigii 子実体のサイズの範囲が重なる 子実体が帯赤褐色 殻壁が粗長毛に覆われる 殻壁外面が明瞭な扇畳み状 殻壁内面が明瞭な扇畳み状 “tomentum”の高さが類似している 小塊粒のサイズの範囲が重なる 小塊粒が円形~楕円形 小塊粒が2層からなる 担子胞子がごく稀にしか観察されない 担子胞子が僅かに楕円形~長形でほとんどの場合楕円形 本種と異なりカーボベルデではなく米国、マダガスカル、ブラジル、キューバ、仏領ギアナ、グアドループなどに分布する 本種と異なり殻壁内面が帯灰褐色~カフェオレ色ではなく帯褐灰色~カフェオレ色 本種と異なり小塊粒が帯褐灰色~帯灰褐色ではなく黒色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種より担子胞子が厚壁 Cyathus limbatus “tomentum”の高さが類似している 小塊粒のサイズの範囲が重なる 小塊粒が2層からなる 担子胞子のサイズの範囲が重なる 担子胞子の壁の厚さの範囲が重なる 本種と異なりカーボベルデではなくガイアナ/スリナムなどに分布する 本種より子実体の幅が広い 本種と異なり子実体が帯赤褐色ではなく褐色 本種と異なり殻壁が粗長毛に覆われるのではなく羊毛状~粗長毛状 本種ほど殻壁外面が明瞭な扇畳み状でない 本種ほど殻壁内面が明瞭な扇畳み状でない 本種と異なり殻壁内面が帯灰褐色~カフェオレ色ではなく帯褐ベージュ色 本種と異なり小塊粒が帯褐灰色~帯灰褐色ではなく帯灰褐色 本種と異なり小塊粒が円形~楕円形ではなく角形~楕円形 本種と異なり担子胞子がごく稀にしか観察されないのではなく多数観察される 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種と異なり担子胞子が僅かに楕円形~長形でほとんどの場合楕円形なのではなく球形~楕円形でほとんどの場合僅かに楕円形 Cyathus pedicellatus 殻壁が粗長毛に覆われる 殻壁外面が明瞭な扇畳み状 殻壁内面が明瞭な扇畳み状 “tomentum”の高さが類似している 小塊粒が2層からなる 担子胞子のサイズの範囲が重なる 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり子実体が帯赤褐色ではなく非常に暗い褐色 本種より小塊粒のサイズが大きい 本種と異なり小塊粒が円形~楕円形ではなく円形 本種と異なり明瞭な柄を有する 本種と異なり担子胞子が僅かに楕円形~長形でほとんどの場合楕円形なのではなく楕円形で変異が大きい Cyathus striatus(スジチャダイゴケ) 同じCyathus striatumグループに含まれる 子実体が褐色系 殻壁が扇畳み状 小塊粒が暗色でない 本種と異なり子実体の口の部分に幼時剛毛を有する 本種と異なり小塊粒の壁が淡色 本種と異なり小塊粒が円形~楕円形ではなく三角形 本種と異なり小塊粒が2層ではなく1層からなる 本種より担子胞子が短い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cyathus luxiensis 殻壁が扇畳み状 担子胞子の形態が類似している 本種と異なり成熟時に”tomentum”を欠く 本種より小塊粒のサイズが小さい 本種より担子胞子の幅が狭い 本種より担子胞子が厚壁