(仮訳)日本においてウルシに胴枯病を引き起こす新種Diaporthe toxicodendri
Ando, Y. et al., 2017. Diaporthe toxicodendri sp. nov., a causal fungus of the canker disease on Toxicodendron vernicifluum in Japan. Mycosphere. Available at: https://www.mycosphere.org/pdf/MYCOSPHERE_8_5_6.pdf [Accessed August 21, 2022] 【R3-09803】2022/8/21投稿

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3行まとめ

北海道、青森県、および岩手県においてウルシの幹や枝に胴枯病を引き起こした菌を検討し、Diaporthe toxicodendriとして新種記載した。
本種はβおよびγ分生子を欠くことなどで特徴づけられ、有性生殖構造は認めず、分子系統解析で独自の系統を形成した。
本種の宿主に対する病原性は接種試験で確かめられ、菌株ごとに病原力が異なることが示唆された。
岩手県二戸市浄法寺町

(新種)

Diaporthe toxicodendri Y. Ando, Masuya & Tabata
語源…ウルシ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Diaporthe impulsa
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくナナカマド属植物などを宿主とする
本種よりα分生子のサイズが大きい
本種と異なりβ分生子を欠くのではなく有する
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe ampelina
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくブドウ属植物などを宿主とする
本種よりα分生子の幅が狭い
本種と異なりβ分生子を欠くのではなく有する
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe betulicola
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくカバノキ属植物などを宿主とする
本種よりα分生子が長い
本種よりα分生子の幅が狭い
本種と異なりβ分生子を欠くのではなく有する
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe detrusa
α分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくメギ属、ヒイラギナンテン属植物などを宿主とする
本種と異なりβ分生子を欠くのではなく有する
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe fibrosa
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくサクラ属、クロウメモドキ属、ナナカマド属植物などを宿主とする
本種よりα分生子の幅が広い
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe rostrata
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくクルミ属植物などを宿主とする
本種よりα分生子の幅が広い
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe juglandicola
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくクルミ属植物などを宿主とする
本種よりα分生子のサイズが小さい
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe woolworthii
α分生子の長さの範囲が重なる
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくニレ属植物などを宿主とする
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe padi
α分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくサクラ属植物などを宿主とする
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diaporthe carpini
α分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウルシ属ではなくクマシデ属植物などを宿主とする
ITS+CAL+HIS+EF-1α+BTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される