(仮訳)パキスタン、パンジャーブ州産の新種Entoloma griseofibrillosus
Izhar, A. et al. 2023. Entoloma griseofibrillosus (Entolomataceae, Basidiomycota), a new species from Punjab, Pakistan. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.589.1.1 [Accessed July 13, 2024] 【R3-11878】2024/7/13投稿

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3行まとめ

パキスタン、パンジャーブ州で採集された菌を検討し、Entoloma griseofibrillosusとして新種記載した。
本種は傘が帯灰褐色で放射状繊維紋をあらわし、担子胞子がやや等径で角張り、縁シスチジアが多型、傘表皮が平行菌糸被であることなどで特徴づけられた。
本種が分子系統解析位置づけられたRusticoidesクレードについて、それらの種を含む検索表を掲載した。
Pakistan, Punjab, Hiran Minar, Sheikhupura

(新種)

Entoloma griseofibrillosus A. Izhar, T. Qasim, M. Asif, Niazi & Khalid
語源…灰色の繊維状の(傘の色と表面性状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Entoloma phaeocarpum
傘が凸形で中央部が窪む
傘表面が不透明である
襞の間隔が疎
柄が中心生
柄が帯灰褐色
担子器が類棍棒形
担子器が4胞子性
担子器にクランプを欠く
傘表皮菌糸に結晶を伴う
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する
本種と異なり傘が帯灰褐色ではなく暗い帯褐色で赤色を帯びる
本種と異なり襞が直生ではなく垂生
本種と異なり襞が淡い帯灰白色ではなく成熟時桃色になる
本種と異なり襞が脈状になる
本種より担子器のサイズが大きい
本種と異なり担子器が棍棒形~類棍棒形または類円筒形ではなく棍棒形
本種と異なり縁シスチジアを有するのではなく欠く
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma halophilum
担子胞子が等径で6-8角形
縁シスチジアが多型
菌糸にクランプを欠く
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する
本種より担子器のサイズが大きい
本種と異なり担子器が棍棒形~類棍棒形または類円筒形ではなく類棍棒形
本種と異なり”crassobasidia”を欠く
本種より縁シスチジアの幅が狭い
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma flocculosum
傘表皮が平行菌糸被である
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくスペイン、ドイツなどに分布する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘表面に放射状繊維紋をあらわすのではなくやや小鱗片状
本種と異なり襞が直生ではなくやや垂生
本種と異なり襞が淡い帯灰白色ではなく淡褐色~帯桃褐色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり傘表皮が僅かに幅狭い菌糸からなる
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma defibulatum
傘が灰褐色
傘縁部が波打ち裂ける
柄が帯灰褐色
柄が中空である
担子胞子のサイズの範囲が重なる
傘表皮菌糸が円筒形
傘表皮菌糸に結晶を伴う
傘表皮菌糸にクランプを欠く
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する
本種と異なり担子胞子の幅が比較的広い
本種と異なり縁シスチジアを有するのではなく欠く
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma rusticoides
担子胞子が等径
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する
本種と異なり襞が直生ではなく垂生
本種と異なり襞が淡い帯灰白色ではなく帯灰褐色
本種より担子器のサイズが大きい
本種と異なり担子器が棍棒形~類棍棒形または類円筒形ではなく狭棍棒形~類円筒形
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアを有するのではなく欠く
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma graphitipes
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する
本種と異なり傘表面に放射状繊維紋をあらわすのではなくやや小鱗片状で透明
本種と異なり襞が直生ではなく垂生する
本種と異なり襞が淡い帯灰白色ではなく帯桃褐色~帯灰褐色
本種と異なり担子器が棍棒形~類棍棒形または類円筒形ではなく棍棒形
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアを有するのではなく欠く
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma sericeoides
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくイタリアなどに分布する
本種と異なり傘が凸形で中央部が窪むのではなく広凸形で縁部が内側に巻く
本種と異なり傘表面に浅い半透明条線をあらわす
本種と異なり襞の間隔が密
本種と異なり襞が直生ではなく垂生で小歯を持ち陥入する
本種より担子胞子のサイズが比較的大きい
本種と異なり縁シスチジアを有するのではなく欠く
ITS、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される