(仮訳)中国産の新種Gymnosporangium przewalskiiおよびその生活環
Cao, B. et al., 2017. Gymnosporangium przewalskii sp. nov.(Pucciniales, Basidiomycota) from China and its life cycle. Phytotaxa. Available at: http://mapress.com/j/pt/article/view/phytotaxa.311.1.6 [Accessed August 2, 2017].
【R3-04266】2017/08/03投稿

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3行まとめ

中国青海省においてナナカマド属植物の葉に生じたさび菌の一種を検討し、Gymnosporangium przewalskiiとして新種記載した。
本種は精子・さび胞子世代の宿主をSorbus koehneana、冬胞子世代の宿主をJuniperus przewalskiiとしていた。
本種はITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で独自の系統を形成し、異なる宿主上の種が同種であることも確かめられた。
中国青海省

(新種)

Gymnosporangium przewalskii Y. M. Liang and B. Cao
語源…Juniperus przewalskii
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Gymnosporangium formosanum
冬胞子堆が枝に生じる
冬胞子の細胞あたりの発芽孔の数が2
冬胞子の発芽孔を隔壁付近に有する
本種と異なり冬胞子堆がクッション形ではなくクッション形または扁平
本種より冬胞子の幅が広い
本種より冬胞子の隔壁が厚い
Gymnosporangium inconspicuum
冬胞子堆がクッション形
冬胞子の発芽孔を隔壁付近に有する
本種と異なり冬胞子堆が枝ではなく枝あるいは葉に生じる
本種より冬胞子の幅が広い
本種と異なり冬胞子の細胞あたりの発芽孔の数が2ではなく1
Gymnosporangium miyabei
冬胞子堆が枝に生じる
冬胞子の発芽孔を隔壁付近に有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり冬胞子堆がクッション形ではなくクッション形または扁平
本種より冬胞子の幅が狭い
本種と異なり冬胞子の細胞あたりの発芽孔の数が2ではなく1
ITS領域に基づく分子系統解析に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gymnosporangium tremelloides
冬胞子世代の形態が類似している
冬胞子堆が枝に生じる
冬胞子のサイズの範囲が重なる
冬胞子の細胞あたりの発芽孔の数が2
冬胞子の発芽孔を隔壁付近に有する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種よりさび胞子のサイズが典型的には大きい
本種と異なりさび胞子表面がタイプMCではなくタイプE
本種と異なり冬胞子堆がクッション形ではなく扁平
本種と異なり冬胞子の発芽孔を頂部に1つ、隔壁付近に2つ有することがある
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gymnosporangium cornutum
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より冬胞子が短い
本種と異なり冬胞子の発芽孔が無色の乳頭突起に覆われる
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gymnosporangium huanglongense
同じJuniperus przewalskiiを宿主とする
宿主の枝に発生する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりさび胞子世代が知られていない
本種と異なり冬胞子堆が不規則なクッション形ではなくしばしば円錐形
本種と異なり冬胞子堆が紡錘形あるいは不規則な膨大部に生じるのではなく宿主に異形成を起こさない
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析に基づく分子系統解析で明瞭に区別される