(仮訳)中国南西部産の食用きのこの新種、Hygrophorus parvirussula
Huang, H-Y. et al., 2018. Hygrophorus parvirussula sp. nov., a new edible mushroom from southwestern China. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.373.2.4 [Accessed March 2, 2020] 【R3-07098】2020/3/2投稿

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3行まとめ

中国南西部において一般的に食用にされている菌を再検討し、Hygrophorus parvirussulaとして新種記載した。
本種は従来H. russulaとして扱われていたが、ヨーロッパ産の当該種とは形態的・系統的に異なることが明らかになった。
本種および類似の同属他種を含む検索表を掲載した。
中国雲南省楚雄イ族自治州武定県高橋鎮

(新種)

Hygrophorus parvirussula H.Y. Huang & L.P. Tang
語源…小さいHygrophorus russulaの(子実体のサイズから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hygrophorus russula(サクラシメジ)
形態的に類似している(従来この種として扱われてきた)
傘が淡肉桃色~帯赤紫色
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパなどにおける分布が知られている
本種と異なり子実体が単生する傾向があるのではなく弧や菌輪をなして群生する
本種より子実体のサイズが大きい
本種より子実体がしっかりとしている
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり側シスチジアを欠く
本種と異なり縁シスチジアを欠く
本種と異なり柄表皮が並行に配列した菌糸ではなく緩く錯綜した菌糸からなる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus erubescens(オオサクラシメジ)
傘が桃色を帯びる
本種と異なり通常針葉樹の森に発生する
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり側シスチジアを欠く
本種と異なり縁シスチジアを欠く
本種と異なり柄表皮が並行に配列した菌糸ではなく緩く錯綜した菌糸からなる
Hygrophorus purpurascens(サクラシメジモドキ)
傘が桃色を帯びる
本種と異なり針葉樹林に発生する傾向がある
本種と異なり幼時繊維質の被膜を有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり側シスチジアを欠く
本種と異なり縁シスチジアを欠く
Hygrophorus nemoreus(モリノハダイロガサ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくスウェーデンなどに分布する
本種と異なり傘が桃色
本種と異なり側シスチジアを欠く
本種と異なり縁シスチジアを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus penarioides
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくエストニアなどに分布する
本種と異なり子実体が大型
本種と異なり傘が純白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus penarius
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくスウェーデンなどに分布する
本種と異なり子実体が大型
本種と異なり傘が純白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus sordidus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が大型
本種と異なり傘が純白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される