(仮訳)インドおよびネパールのヒマラヤに産したフクロゴケ属地衣
McCune, B., Divakar, PK. & Upreti, DK., 2012. Hypogymnia in the Himalayas of India and Nepal. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/abstract_S0024282912000321 [Accessed June 5, 2016].
【R3-02990】2016/06/05投稿

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3行まとめ

インドおよびネパールのヒマラヤ山脈においてフクロゴケ属地衣を採集し、1新種および3新産種を報告した。
ヒマラヤスギの枝に発生した新種Hypogymnia crystallinaは裂片に縁取りのある孔を有し、子器に粉霜を伴い、子実上層がPOL陽性であることなどで特徴づけられた。
本地域において17種を認め、これらの種を含む検索表を掲載した。
India, Arunachal Pradesh, West Kameng District, 7 km before Sela

(新種)

Hypogymnia crystallina McCune, Divakar & Upreti
語源…結晶の
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia bulbosa
地衣体に縁のある孔を有する
裂片が密集して生じる
裂片が短い
子器が密に配列する
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なりインドではなく中国などに分布する
本種と異なり子器が類白色で粉霜を伴うという特徴を欠く
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり地衣成分としてゼオリン、ヒポプロトセトラル酸、およびウスニン酸を含むという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてフィソド酸、”ephysodalic acid”を含む
Hypogymnia congesta
地衣体に縁のある孔を有する
裂片が密集して生じる
裂片が短い
子器が密に配列する
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なりインドではなく中国などに分布する
本種と異なり子器が類白色で粉霜を伴うという特徴を欠く
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり地衣成分としてゼオリン、ヒポプロトセトラル酸、およびウスニン酸を含むという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてフィソド酸およびビレンス酸を含む
Hypogymnia macrospora
地衣体に縁のある孔を有する
本種より子嚢胞子のサイズがずっと大きい
本種と異なり子器が類白色で粉霜を伴うという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてゼオリン、ヒポプロトセトラル酸、およびウスニン酸を含むという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてノルバルバチン酸を含む
Hypogymnia pseudocyphellata
地衣体に縁のある孔を有する
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり地衣体の分枝が”open”である
本種と異なり子器が知られていない
本種と異なり子器が類白色で粉霜を伴うという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてゼオリン、ヒポプロトセトラル酸を含むという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてアトラノリン、バルバチン酸などを含む

(その他掲載種)

Hypogymnia alpina D.D. Awasthi
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(その他掲載種)

Hypogymnia austerodes (Nyl.) Räsänen
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia bitteri
インド、ヒマラヤ地域に分布する
裂片が互いに接する
裂片が不等長に分枝する
裂片が圧着する
粉芽を有する
本種と異なり裂片の先端がしばしば疎らな穿孔状
本種と異なり粉芽塊が主に”laminal”で時に主裂片の先端に生じるが小型の側裂片には生じないのではなく部分的にあるいは全てが”terminal”であり時に主裂片に生じる

(インド新産種)

Hypogymnia bitteri (Lynge) Ahti
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia austerodes
インド、ヒマラヤ地域に分布する
裂片が互いに接する
裂片が不等長に分枝する
裂片が圧着する
粉芽を有する
本種と異なり裂片の先端がしばしば疎らな穿孔状という特徴を欠く
本種と異なり粉芽塊が部分的にあるいは全てが”terminal”であり時に主裂片に生じるのではなく主に”laminal”で時に主裂片の先端に生じるが小型の側裂片には生じない

(その他掲載種)

Hypogymnia flavida McCune & Obermayer
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia hypotrypa
ヒマラヤ地域に分布する
地衣体が大型
地衣体が帯黄色
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種より分布域が広い
本種ほど稀でない
本種と異なり粉芽を有する
Hypogymnia sikkimensis
ヒマラヤ地域に分布する
地衣体下面に大きな孔を有する
裂片の形態が類似している
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり裂芽を有する
Hypogymnia thomsoniana
ヒマラヤ地域に分布する
地衣成分としてフィソド酸を含む
本種と異なり地衣体が淡い帯黄緑色ではなく淡い帯緑灰色
本種より裂片の幅が狭い
本種と異なり地衣成分として常に”physodalic acid”を含むという特徴を欠く

(その他掲載種)

Hypogymnia hengduanensis J.C. Wei
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(その他掲載種)

Hypogymnia hypotrypa (Nyl.) Rass.
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia flavida
ヒマラヤ地域に分布する
地衣体が大型
地衣体が帯黄色
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種より分布域が狭い
本種より稀
本種と異なり粉芽を欠く
Hypogymnia sikkimensis
ヒマラヤ地域に分布する
地衣体下面に大きな孔を有する
裂片の形態が類似している
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり裂芽を有する

(その他掲載種)

Hypogymnia irregularis McCune
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia vittata(ヒメリボンゴケ)
ヒマラヤ地域に分布する
樹上生地衣である
裂片がほとんどの場合細長い
髄層が常にP陰性
本種と異なり地衣体下面の孔が不規則に互い違いに配列するのではなくいくぶん正中線の上に生じる
本種と異なり粉子器を欠く
本種と異なり粉芽を欠くのではなく入念に観察すれば通常認められる

(インド新産種)

Hypogymnia mundata (Nyl.) Oxner ex Rass.
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(その他掲載種)

Hypogymnia physodes (L.) Nyl.
フクロゴケ
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(その他掲載種)

Hypogymnia pseudobitteriana (D.D. Awasthi) D.D. Awasthi
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia pseudophysodes(フクロゴケモドキ)
中国に分布する
本種と異なり裂片の腔所の床部分が暗色
粉芽がシジディアとの中間的性質を有する
地衣成分が類似している
本種と異なりインド、パプアニューギニア、フィリピン、台湾、タイではなく極東ロシア、日本に分布する
本種と異なり裂片が側方に生じ羽状に発達することがあるのではなく二叉分岐または不規則に分枝する
本種と異なり裂片の腔所の天井部分が暗色ではなく白色

(その他掲載種)

Hypogymnia sikkimensis G.P. Sinha & Elix
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia flavida
ヒマラヤ地域に分布する
地衣体下面に大きな孔を有する
裂片の形態が類似している
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり裂芽を欠く
Hypogymnia hypotrypa
ヒマラヤ地域に分布する
地衣体下面に大きな孔を有する
地衣体下面に大きな孔を有する
裂片の形態が類似している
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり裂芽を欠く

(インド新産種)

Hypogymnia subarticulata (J.D. Zhao, L.W. Hsu & Z.M. Sun) J.C. Wei & Y.M. Jiang
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia vittata(ヒメリボンゴケ)
ヒマラヤ地域に分布する
地衣体下面に類円形の孔を有する
裂片先端に類円形の孔を有する
粉芽を有する
本種より裂片の幅が狭い
本種より裂片が細長い
本種と異なり髄層がP+橙色ではなくP陰性

(その他掲載種)

Hypogymnia thomsoniana (Müll. Arg.) D.D. Awasthi
Hypogymnia pseudohypotrypaを本種のシノニムとした。
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia flavida
ヒマラヤ地域に分布する
地衣成分としてフィソド酸を含む
本種と異なり地衣体が淡い帯緑灰色ではなく淡い帯黄緑色
本種より裂片の幅が広い
本種と異なり地衣成分として常に”physodalic acid”を含む

(その他掲載種)

Hypogymnia tubulosa (Schaer.) Hav.
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(その他掲載種)

Hypogymnia vittata (Ach.) Parrique
ヒメリボンゴケ
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia irregularis
ヒマラヤ地域に分布する
樹上生地衣である
裂片がほとんどの場合細長い
髄層が常にP陰性
本種と異なり地衣体下面の孔がいくぶん正中線の上に生じるのではなく不規則に互い違いに配列する
本種と異なり粉子器を有する
本種と異なり粉芽が入念に観察すれば通常認められるのではなくそれを欠く
Hypogymnia subarticulata
ヒマラヤ地域に分布する
地衣体下面に類円形の孔を有する
裂片先端に類円形の孔を有する
粉芽を有する
本種より裂片の幅が広い
本種ほど裂片が細長くない
本種と異なり髄層がP陰性ではなくP+橙色

(その他掲載種)

Hypogymnia wattiana (Müll. Arg.) D.D. Awasthi
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【よく似た種との区別】
Hypogymnia delavayi
本種と異なり裂片の腔所の天井部分が暗色ではなく白色~淡い帯灰褐色