(仮訳)世界各地でトマトに感染する2種のうどんこ病菌の同定:新種Oidium neolycopersiciおよびO. lycopersici
Kiss, L. et al., 2001. Identification of two powdery mildew fungi, Oidium neolycopersici sp. nov. and O. lycopersici, infecting tomato in different parts of the world. Mycological Research. Available at: https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0953756208619127 [Accessed June 24, 2022] 【R3-09628】2022/6/24投稿

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3行まとめ

トマトに感染するうどんこ病菌について、世界各地の分離菌株および標本を用いた形態学的検討および分子系統解析を実施した。
従来Oidium lycopersiciと誤同定されてきた、全世界に分布し、Pseudoidium亜属タイプの分生子柄を有する系統をO. neolycopersiciとして新種記載した。
一方、O. lycopersiciの分布はオーストラリアに限定されるとして、ビクトリア州産標本をネオタイプ標本に指定した。
France, Aigue Mortes

(新種)

Oidium neolycopersici L. Kiss
語源…新しい+Oidium lycopersici
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【よく似た種との区別】
Oidium lycopersici
同じトマトを宿主とする
形態的に類似している(誤同定されてきた)
本種と異なりほぼ全世界に分布するのではなくオーストラリアに分布する
本種と異なり分生子柄がPseudoidium亜属型ではなくReticuloidium亜属型である
本種と異なり分生子が単生ではなく鎖生する
本種より分生子が短い
本種と異なり分生子表面がSEM下で多角形/網目状の皺状模様をあらわす
本種と異なり分生子の発芽管頂部が単純形または浅裂するのではなく単純形
本種と異なり付着器が乳首形~浅裂形または多裂形ではなく乳首形
Australia, Victoria, Timmering

(その他掲載種)

Oidium lycopersici Cooke & Massee
※本種のネオタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Oidium neolycopersici
同じトマトを宿主とする
形態的に類似している(誤同定されてきた)
本種と異なりオーストラリアではなくほぼ全世界に分布する
本種と異なり分生子柄がReticuloidium亜属型ではなくPseudoidium亜属型である
本種と異なり分生子が鎖生ではなく単生する
本種より分生子が長い
本種と異なり分生子表面がSEM下で多角形/網目状の皺状模様をあらわすという特徴を欠く
本種と異なり分生子の発芽管頂部が単純形ではなく単純形または浅裂する
本種と異なり付着器が乳首形ではなく乳首形~浅裂形または多裂形