2014年11月29日 (仮訳)中国の熱帯域で見出された淡紫色の柄の新種、Inocybe hainanensis Fan, Y-G. & Tolgar, B., 2014. Inocybe hainanensis, a new lilac‐stiped species from tropical China. Mycosystema. Available at: http://www.cabdirect.org/abstracts/20143381801.html [Accessed November 29, 2014]. 【R3-01326】2014/11/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国海南省のブナ科の森林で見出されたアセタケ属菌の形態学的検討および分子系統解析を行い、Inocybe hainanensisとして新種記載した。 本種は子実体が小型で柄が淡紫色、側シスチジアが僅かに厚壁で柄シスチジアを欠くことなどで特徴づけられた。 nrLSUに基づく分子系統解析では、本種は他の北半球温帯の種よりもオーストリア産のI. violaceocaulisに近縁であることが示唆された。 中国海南省楽東リー族自治県尖峰嶺国家森林公園 (新種) Inocybe hainanensis T. Bau & Y.G. Fan 語源…海南産の 【よく似た種との区別】 Inocybe violaceocaulis nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり熱帯域ではなく温帯域に分布する 本種と異なり中国ではなくオーストラリアに分布する 本種と宿主植物が異なる 本種より子実体がしっかりとしている 本種と異なり傘が淡紫色を帯びる 本種と異なり子実層シスチジアに柄を有する nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe subgeophylla(ケバダチトマヤタケ) 生態的に類似している 子実体の外見が類似している 本種と異なり中国ではなくインドネシアに分布する 本種と異なり傘が藁黄色~淡褐色ではなく赤褐色~褐色 本種と異なり柄が淡紫色ではなく淡赤褐色~肉桂色 本種より担子胞子の幅が狭い 本種より側シスチジアが厚壁 本種と異なり縁シスチジアを欠く Inocybe violeipes 柄が淡紫色 本種と異なり中国ではなくパプアニューギニアに分布する 本種と異なり傘に鋭頭の乳頭突起を有する 本種と異なり柄に帯を有する 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく扁桃形 Inocybe violaceovelata 柄が淡紫色 本種と異なり中国ではなくパプアニューギニアに分布する 本種と異なり柄の基部にかけて淡紫色の帯を有する 本種より側シスチジアが厚壁 Inocybe ionides 本種と異なり中国ではなくマレーシアに分布する 本種と異なり傘が藁黄色~淡褐色ではなく(幼時)淡紫色~紫色 本種と異なり襞が淡色~帯黄褐色ではなく(幼時)淡紫色~紫色 本種と異なりクモの巣膜を欠く 本種と異なり側シスチジアを欠く Inocybe griseolilacina(カオリトマヤタケ) 縁シスチジアを稀に有する 柄シスチジアを欠く 本種と異なり熱帯域ではなく温帯域に分布する 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく類扁桃形 本種と異なり側シスチジアに柄を有する nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe lilacina 本種と異なり熱帯域ではなく温帯域に分布する 本種と異なり傘が藁黄色~淡褐色ではなく淡紫色 本種と異なり傘表面が中央部が平滑~ほぼ平滑、外側が羊毛状~繊維状から類鱗片状ではなく絹状平滑 本種と異なり柄シスチジアを有する nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe pusio(チャムラサキアセタケ) 本種と異なり熱帯域ではなく温帯域に分布する 本種と異なり柄シスチジアを有する nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe cincinnata(クロトマヤタケモドキ) 本種と異なり熱帯域ではなく温帯域に分布する 本種より子実層シスチジアが細長い nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe violaceoalbipes 本種と異なり熱帯域ではなく温帯域に分布する 本種より子実層シスチジアが細長い nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ただし用いた配列はcf.)