2020年2月4日 (仮訳)Lactifluus kigomaensisとL. subkigomaensis:タンザニア産のよく似た2種 De Lange, R. et al., 2018. Lactifluus kigomaensis and L. subkigomaensis: Two look-alikes in Tanzania. Mycoscience. Available at: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354018300329 [Accessed February 4, 2020] 【R3-07016】2020/2/4投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ タンザニア、キゴマ州で採集されたLactifluus kigomaensisの類似種をL. subkigomaensisとして新種記載した。 前者のタイプ標本の再検討により、原記載に実際には2種の記述が混在していたことが示された。 両種は分子系統解析で姉妹群を形成し、肉眼的形態では明瞭には識別不能であったが、傘表皮の構造などが異なっていた。 Tanzania, Kigoma Province, Ilunde Forest reserve, near Uvinza (新種) Lactifluus subkigomaensis De Lange & De Crop 語源…Lactifluus kigomaensis類似の 【よく似た種との区別】 Lactifluus kigomaensis タンザニアに分布する 形態的に類似している(肉眼的形質のみでは識別不能) 傘表面に顕著な亀裂を生じる 襞が乳液により帯紫褐色~灰褐色に染まる 子実体の臭いが魚やロブスターに似ている 子実層の構造が類似している 担子胞子の形態が類似している 側シスチジアが頭状 傘表皮の菌糸の末端細胞が頭状 柄表皮の菌糸の末端細胞が頭状 食用きのこである ITS+nrLSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子の装飾の丈が不均等である 本種より担子胞子の装飾が網目状 本種と異なり傘表皮が厚壁毛状被ではなく厚壁柵状被 ITS+nrLSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus carmineus アフリカに分布する ITS+nrLSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタンザニアではなくジンバブエなどに分布する 本種より子実体が繊細である 本種より傘が赤色を帯びる 本種と異なり襞の間隔が非常に疎 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり担子胞子の装飾が非常に不完全だが極めて密な網目状をなす細長い疣状 本種と異なり側シスチジアが頭状でない 本種と異なり傘表皮の菌糸の末端細胞が頭状でない 本種と異なり柄表皮の菌糸の末端細胞が頭状でない ITS+nrLSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Lactifluus kigomaensis De Crop & Verbeken 【よく似た種との区別】 Lactifluus subkigomaensis タンザニアに分布する 形態的に類似している(肉眼的形質のみでは識別不能) 傘表面に顕著な亀裂を生じる 襞が乳液により帯紫褐色~灰褐色に染まる 子実体の臭いが魚やロブスターに似ている 子実層の構造が類似している 担子胞子の形態が類似している 側シスチジアが頭状 傘表皮の菌糸の末端細胞が頭状 柄表皮の菌糸の末端細胞が頭状 食用きのこである ITS+nrLSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種ほど担子胞子の装飾の丈が不均等でない 本種ほど担子胞子の装飾が網目状でない 本種と異なり傘表皮が厚壁柵状被ではなく厚壁毛状被 ITS+nrLSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus carmineus アフリカに分布する ITS+nrLSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタンザニアではなくジンバブエなどに分布する 本種より子実体が繊細である 本種より傘が赤色を帯びる 本種と異なり襞の間隔が非常に疎 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり担子胞子の装飾が非常に不完全だが極めて密な網目状をなす細長い疣状 本種と異なり側シスチジアが頭状でない 本種と異なり傘表皮の菌糸の末端細胞が頭状でない 本種と異なり柄表皮の菌糸の末端細胞が頭状でない ITS+nrLSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される