(仮訳)LactifluusGerardii亜属のヒラタケ型子実体への進化の中間的位置を示す新種Lactifluus parvigerardii
Wang, X-H., Stubbe, D. & Verbeken, A., 2012. Lactifluus parvigerardii sp. nov., a new link towards the pleurotoid habit in Lactifluus subgen. Gerardii (Russulaceae, Russulales). Available at: http://www.bioone.org/doi/pdf/10.7872/crym.v33.iss2.2012.181 [Accessed February 23, 2014].
【R3-00427】2014/02/23投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

中国南東部の亜熱帯地域で採集された菌を、Lactifluus parvigerardiiとして新種記載した。
形態的には、本種はヒロハチャチチタケなど、乳液が有色のGerardii亜属の既知種2種と類似していた。
しかし、分子系統解析では本種はヒラタケ型の子実体を形成するL. uyedaeと近縁であり、L. uyedaeサブクレードの基部に位置した。
中国貴州省遵義県道真コーラオ族ミャオ族自治県道真~陽渓鎮

(新種)

Lactifluus parvigerardii X.H. Wang & D. Stubbe
語源…小さなLactifluus gerardii(クロチチダマシ)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lactifluus uyedae
マクロシスチジアを多数持つ
ITS+LSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくオーストラリアに分布する
本種と異なり子実体がヒラタケ型
本種と異なり傘が帯黄褐色ではなく白色
ITS+LSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lactifluus ochrogalactus(ヒロハチャチチタケ)
同じGerardii亜属に含まれる
アジアに分布する
乳液が帯黄褐色
本種と異なり中国ではなく日本に分布する
本種より子実体のサイズが大きい
本種と異なり肉に変色性を持つ
本種と異なり乳液に変色性を持つ
本種と異なり傘表皮の菌糸が厚壁
ITS+LSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(本種と異なりL. ochrogalactus-L. peterseniiクレードに属する)
Lactifluus petersenii
同じGerardii亜属に含まれる
乳液が帯黄褐色
本種と異なり中国ではなく北米に分布する
本種より子実体のサイズが大きい
本種より担子胞子の装飾がずっと低い
本種と異なりマクロシスチジアを欠く
ITS+LSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(本種と異なりL. ochrogalactus-L. peterseniiクレードに属する)
Lactifluus gerardii(クロチチダマシ)
同じGerardii亜属に含まれる
中国に分布する
形態的に類似している(種小名の由来)
本種より子実体のサイズが大きい
ITS+LSU+rpb2で明瞭に区別される(本種と異なりL. gerardiiクレードに属する)
Lactifluus reticulatovenosus
同じGerardii亜属に含まれる
子実体のサイズが小さい
肉が薄い
本種と異なり中国ではなくインドネシアに分布する
本種と異なり乳液が帯黄褐色ではなく無色
本種より担子胞子の装飾が細い線で繋がる疣状ではなく網目状
本種と異なりマクロシスチジアを欠く