2021年10月30日 (仮訳)タイ北部産のスティクティス科の新規および現存分類群の形態・系統学的評価 Wei, D-P. et al., 2021. Taxa of Stictidaceae from Northern Thailand. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/7/10/880 [Accessed October 30, 2021] 【R3-08918】2021/10/30投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ タイ、チエンマイ県の熱帯林において未同定のつる植物の枯幹に生じた腐生菌の一種を検討し、Fitzroyomyces hyaloseptisporusとして新種記載した。 また、Stictis pandanicolaを新組み合わせF. pandanicolaとした。 さらに、スティクティス科の科概念を修正し、チエンラーイ県において分離されたOstropomyces pruinosellusおよびO. thailandicusの新規データを報告した。 Thailand, Chiang Mai Province, Mushroom Research Center (新種) Fitzroyomyces hyaloseptisporus D. P. Wei & K. D. Hyde 語源…無色の有隔壁の胞子の(子嚢胞子の形態から) 【よく似た種との区別】 Fitzroyomyces cyperacearum 子嚢胞子が長円筒形で数ヶ所が顕著に狭窄する 子嚢胞子が不規則な断片に容易に分解する 側糸の幅の範囲が重なる ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢盤のサイズが大きい 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が最大58ではなく17-21である 本種と異なり子嚢胞子に微細な油滴を含むという特徴を欠く 本種と異なり側糸に隔壁を有するのではなく欠く 本種より外被層が厚い 本種と異なり外被層が多角菌糸組織ではなく絡み合い菌糸組織からなる ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fitzroyomyces pandanicola 子嚢のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子が長円筒形で数ヶ所が顕著に狭窄する 子嚢胞子が不規則な断片に容易に分解する ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢盤のサイズが大きい 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が最大58ではなく最大40である 本種と異なり子嚢胞子に微細な油滴を含むという特徴を欠く 本種より側糸の幅が狭い 本種と異なり側糸に隔壁を有するのではなく欠く 本種より外被層が厚い 本種と異なり外被層が多角菌糸組織ではなく表皮状菌糸組織からなる ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Fitzroyomyces pandanicola (Tibpromma and K.D. Hyde), D. P. Wei & K.D. Hyde 旧名:Stictis pandanicola Tibpromma & K.D. Hyde 【よく似た種との区別】 Fitzroyomyces hyaloseptisporus 子嚢のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子が長円筒形で数ヶ所が顕著に狭窄する 子嚢胞子が不規則な断片に容易に分解する ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢盤のサイズが小さい 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が最大40ではなく最大58である 本種と異なり子嚢胞子に微細な油滴を含む 本種より側糸の幅が広い 本種と異なり側糸に隔壁を欠くのではなく有する 本種より外被層が薄い 本種と異なり外被層が表皮状菌糸組織ではなく多角菌糸組織からなる ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Ostropomyces pruinosellus Thiyagaraja, Lücking, Ertz & K.D. Hyde 【よく似た種との区別】 Ostropomyces thailandicus タイに分布する タイにおける乾季(2-3月)に発生する つる植物の枯幹に生じる ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Ostropomyces thailandicus Thiyagaraja, Lücking, Ertz & K.D. Hyde 【よく似た種との区別】 Ostropomyces pruinosellus タイに分布する タイにおける乾季(2-3月)に発生する つる植物の枯幹に生じる ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される