(仮訳)複数遺伝子の系統解析および形態に基づき記載された中国吉林省産の新種、Ophiocordyceps vespulae
Long, F-Y. et al., 2021. Multigene phylogeny and morphology reveal a new species, Ophiocordyceps vespulae, from Jilin Province, China. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.478.1.2 [Accessed March 30, 2021] 【R3-08277】2021/3/30投稿

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3行まとめ

中国吉林省の長白山においてクロスズメバチ属のハチに発生した菌を検討し、Ophiocordyceps vespulaeとして新種記載した。
本種は子座が白色~微かに黄色で、近縁種とは子嚢果、子嚢、子嚢胞子のサイズなどが異なっていた。
本種が新種であることは形態に加えて、複数遺伝子に基づく分子系統解析の結果からも支持された。
中国吉林省長白山

(新種)

Ophiocordyceps vespulae F.Y. Long, Y.P. Xiao & T.C. Wen
語源…クロスズメバチ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Ophiocordyceps tricentri(アワフキムシタケ)
ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスズメバチ科ではなくコガシラアワフキムシ科昆虫などを宿主とする
本種より結実部のサイズが大きい
本種より子嚢果の幅が狭い
本種より子嚢のサイズが小さい
ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps sphecocephala(ハチタケ)
同じクロスズメバチ属昆虫を宿主とする
ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より子座の幅が広い
本種より結実部のサイズが大きい
本種と異なり結実部が黄色ではなくクリーム黄色
本種と異なり子嚢果が埋生ではなく斜めに生じる
本種より子嚢果の丈が高い
本種より子嚢が長い
本種より部分子嚢胞子が長い
ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps oxycephala(トガリスズメバチタケ)
同じクロスズメバチ属昆虫を宿主とする
本種より結実部のサイズが小さい
本種より子嚢果の丈が高い
本種より子嚢果の幅が狭い
本種より二次胞子が長い
本種より二次胞子の幅が狭い
本種とITSおよびRPB2の塩基配列が異なる