2015年2月11日 (仮訳)2新種および1新記録を含むブラジル産ウラベニガサ属菌の記録 Menolli, N. Jr. & Capelari, M., 2010. Notes on Pluteus (Pluteaceae, Agaricales) from Brazil including two new species and a new record. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/102/3/697.short [Accessed February 10, 2015]. 【R3-01546】2015/02/11投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ブラジル、サンパウロ市の森林で採集されたウラベニガサ属菌を検討し、Pluteus densifibrillosusおよびP. puttemansiiとして新種記載した。 前者は傘の中央が密な小刺状の繊維に覆われ、担子胞子がほぼ球形であり、後者は柄の基部が帯灰褐色の縁取りのある類塊茎状で剛毛状菌糸体を伴うことなどで特徴づけられた。 また、タイプ標本しか知られていなかったP. umbrinoalbidusを記載し、P. longistriatusをブラジル新産種として報告した。 Brazil, São Paulo, São Paulo, Parque Estadual da Cantareira, Núcleo Engordador (新種) Pluteus densifibrillosus Menolli & Capelari 語源…密な繊維状の(傘表面の性状から) 【よく似た種との区別】 Pluteus albostipitatus 傘中央部の表面がビロード状~繊維質点状 傘表面が密な放射状繊維に覆われる 本種と異なりブラジルではなくトリニダードに分布する 本種と異なり傘が深い凹状ではなく凸形~円錐状鐘形 本種と異なり傘に中丘を欠くのではなく低い中丘を有する 本種と異なり傘の縁部に条線または溝線を有する 本種と異なり担子胞子のサイズに3型を認める 本種と異なり担子胞子が球形になることがない Pluteus fastigiatus 本種と異なりブラジルではなくアルゼンチンに分布する 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なり傘が深い凹状ではなく凸形 本種と異なり傘に中丘を欠くのではなく截断状または丸い中丘を有する 本種より柄が長い 本種と異なり柄に汚褐色~黒色の圧着した縦方向の繊維を有する 本種と異なり担子器が4胞子性ではなく時に1-3胞子性 本種よりサイズが大きい巨大な担子胞子を有することがある 本種と異なり担子胞子が球形になることがない 本種より縁シスチジアが僅かに長い 本種と縁シスチジアの形状が異なる Pluteus rimosellus 本種と異なりブラジルではなくアルゼンチンに分布する 本種と異なり傘が凹状ではなく常にかつ永続的に凸形で斜めの鐘形 本種と異なり傘の縁部に溝線を有する 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子がほぼ球形ではなく類球形~短楕円形で決して球形にならない 本種と側シスチジアの形状が異なる 本種と縁シスチジアの形状が異なる Pluteus nitens 担子胞子が球形 本種と異なりブラジルではなくメキシコおよびアルゼンチンに分布する 本種と異なり傘が深い凹状ではなく凸形鈍頭 本種と異なり傘表面が密な繊維状ではなく細かい繊維状 本種と異なり傘の縁部に短い条線または短い溝線を有する 本種と異なり襞が帯桃色ではなく帯灰白色 本種と異なり襞の縁部が帯黒色 本種より担子胞子が僅かに短い 本種より側シスチジアがずっと短い 本種と異なり縁シスチジア内部に褐色の色素体が散在する Pluteus riberaltensis 担子胞子が球形 本種と異なりブラジルではなくボリビアに分布する 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり傘が深い凹状ではなく鐘状凸形でのちに開く 本種と異なり傘に中丘を欠くのではなくやや中丘を有する 本種と異なり傘表面に放射状の亀裂が生じる 本種より担子胞子が僅かに短い 本種と側シスチジアの形状が異なる 本種より縁シスチジアが短い 本種と縁シスチジアの形状が異なる Brazil, São Paulo, São Paulo, Parque Estadual da Cantareira, Núcleo Engordador (新種) Pluteus puttemansii Menolli & Capelari 語源…Arsène Puttemans氏に献名 【よく似た種との区別】 Pluteus stephanobasis 同じPluteus節Cervinus系に含まれる 柄の基部の形態が類似している 本種と異なりブラジルではなくアルゼンチンに分布する 本種より子実体ががっしりとしている 本種と異なり断片的なつぼの名残を有する 本種と異なり担子胞子に2型を有する 本種と異なりメチュロイド状側シスチジアに2型(MagnusおよびCervinus型)を有する Pluteus cervinus(ウラベニガサ) 同じPluteus節Cervinus系に含まれる 傘の色が類似している 顕著なCervinus型メチュロイドを豊富に有する メチュロイドに4-8つのよく発達した小さな角状突起を有する 本種と異なり傘中央部が細粉状ではなく細かな毛状、微細な小鱗片状、あるいは繊維状 本種と異なり傘表面が圧着した繊維に覆われる 本種と異なり広楕円形ではなく類球形の担子胞子を有する 本種と異なり縁シスチジアが長い柄を有する棍棒状小嚢形ではなく有柄球形 Pluteus cervinus var. griseoviridis 同所的に分布する 本種と異なり傘が褐色~暗赤褐色ではなく帯灰緑色 本種より担子胞子のサイズが小さい Pluteus xylophilus 同じPluteus節Cervinus系に含まれる ブラジルに分布する 柄の基部が塊茎状になることがある 柄の基部に菌糸体を伴う 本種と異なりアルゼンチンにも分布する 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種より担子胞子が僅かに細長い形状をしている 本種と異なり側シスチジアに3型を有する 本種と異なり縁シスチジアに2型を有する (ブラジル新産種) Pluteus longistriatus (Peck) Peck (サンパウロ州新産種) Pluteus umbrinoalbidus Singer 【よく似た種との区別】 Pluteus fallax 南米に分布する 本種と異なり上皮シスチジアを欠く Pluteus tucumanus 南米に分布する 本種と異なり上皮シスチジアを欠く Pluteus substigmaticus 南米に分布する 本種と異なり柄の表面が点状の繊維塊により汚れて見える