2016年7月1日 (仮訳)イタリア産のヨモギギク属植物に発生した新属新種、Ophiosimulans tanaceti Tibpromma, S. et al., 2016. Ophiosimulans tanaceti gen. et sp. nov.(Phaeosphaeriaceae) on Tanacetum sp. (Asteraceae) from Italy. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-016-1187-7 [Accessed June 30, 2016]. 【R3-03068】2016/07/01投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ イタリアにおいてヨモギギク属植物の一種に発生した菌を検討し、Ophiosimulans tanacetiとして新種記載した。 本種は形態的・系統的にOphiobolus属に近く、子嚢が円筒形で短い柄を有し、子嚢胞子が糸状で最大15隔壁を有することなどで特徴づけられた。 また、同じヨモギギク属植物を宿主とするLeptosphaeria tanacetiのシンタイプ標本を検討し、本種と別種であることを示した。 Italy, near Stia, Arezzo Province (新種) Ophiosimulans tanaceti Tibpromma, Camporesi & K.D. Hyde 語源…(属名)Ophiosimulans属類似/(種小名)ヨモギギク属の 【よく似た種との区別】 Leptosphaeria tanaceti 同じヨモギギク属植物を宿主とする 子嚢胞子が糸状 本種と異なり子嚢胞子が中央部で2つに分かれるという特徴を欠く Muriphaeosphaeria galatellae ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢胞子が帯黄色~淡褐色 本種と異なり子嚢胞子が糸状ではなく石垣状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entodesmium spp. 本種と異なり子嚢胞子の隔壁部が強く狭窄する 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が最大13ではなく4または多隔壁 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ophiobolus spp. 本種と異なり子嚢胞子が無色~黄褐色ではなく黄色~褐色 本種と異なり子嚢胞子の1つまたは複数の細胞が膨大する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ophiosphaerella spp. 本種と異なり子嚢胞子が無色~黄褐色ではなく淡褐色~褐色 本種と異なり子嚢胞子の中央部の隔壁が狭窄しない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Leptosphaeria tanaceti (Fuckel) L. Holm 【よく似た種との区別】 Ophiosimulans tanaceti 同じヨモギギク属植物を宿主とする 子嚢胞子が糸状 本種と異なり子嚢胞子が中央部で2つに分かれる Ophiobolus spp. 本種と異なり子嚢果が薄壁 本種と異なり子嚢胞子が隔壁部で狭窄する Entodesmium spp. 本種と異なり子嚢胞子が部分胞子に分かれる