(仮訳)新品種Paxillus involutus f. eburneus、分子により確かめられたイタリア産のP. involutus複合体の種内分類群
Gelardi, M. et al., 2011. Paxillus involutus f. eburneus f. nov. (Agaricomycetes, Boletales), a molecularly confirmed infraspecific taxon in the P. involutus complex from Italy. Mycosphere. Available at: http://www.mycosphere.org/pdfs/MC2_5_No4.pdf [Accessed September 9, 2014].
【R3-01083】2014/09/09投稿

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3行まとめ

イタリア・ラツィオ州のCaldara di Manzianaで採集されたアルビノのヒダハタケを検討した。
本菌は典型的なヒダハタケとは子実体全体が象牙色~ベージュ色である点で異なり、他にも細かい点に差異が認められた。
ITS領域に基づく分子系統解析の結果から、本菌を新品種Paxillus involutus f. eburneusとして記載した。

※2014年9月9日現在、Species fungorumでは本論文で記載された新品種がPaxillus involutusのシノニムとされている。

Caldara di Manziana, Rome, Italy

(新品種)

Paxillus involutus f. eburneus Gelardi, Segneri & Vizzini
語源…象牙色の(子実体全体の色合いから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Paxillus involutus(ヒダハタケ)
一部を除き形態的に完全に一致する
ITS領域に基づく分子系統解析で同一の系統を形成する
本品種と異なり生息環境が特殊(沼地および硫黄泉に近接する湿った酸性の土壌)でない
本品種と異なり本品種と異なり子実体が象牙色~ベージュ色ではなく暗色の帯褐オリーブ色
本品種と異なり幼時傘の縁部が畝状という特徴を欠く
本種ほど襞が顕著に叉状分岐しない
本品種と異なり襞が柄の付近で脈状連絡するという特徴を欠く
本品種と異なり子実体基部の菌糸体が象牙色でない
本品種と異なり担子胞子が藁黄色でない
本品種と異なり担子胞子の嘴状突起と反対側の背軸面に浅い窪みが生じる
本種よりシスチジアのサイズが僅かに小さい
本品種と異なり子実層托実質が密に配列する非ゼラチン質の菌糸からなる類並列型~両側散開型ではなく緩く配列するゼラチン質の菌糸からなる両側散開型
本品種と異なり子実層托実質の中軸層が側層と同色ではなく側層より暗色
本種より傘表皮の末端要素が長く、やや幅広い
本種より傘表皮の末端要素が無色~淡黄色でない
Paxillus involutus f. subrubicundulus
本品種と異なり子実体全体が象牙色~ベージュ色ではなく帯黄色