2016年8月3日 （仮訳）雪だまり菌の普通種の忘れられた学名、Pholiota olivaceophyllaおよびPholiota nubigenaに関する記録 Siegel, N., Nguyen, NH. & Vellinga, EC., 2015. Pholiota olivaceophylla, a forgotten name for a common snowbank fungus, and notes on Pholiota nubigena. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2015/00000130/00000002/art00026 [Accessed August 2, 2016]. 【R3-03165】2016/08/03投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 米国カリフォルニア州の亜高山帯のモミ林に産する雪だまり菌のスギタケ属Flammuloides亜属の普通種にPholiota olivaceophyllaという学名が与えられていたことを見出した。 本種のタイプ標本を検討し、ITS領域の塩基配列が近年採集された標本と一致することを示した。 また、セコティオイド菌のP. nubigenaを検討し、小柄が屈曲していることから担子胞子の射出能力を失っていないことを認めた。 （その他掲載種） Pholiota olivaceophylla A.H. Sm. & Hesler 【よく似た種との区別】 Pholiota ferrugineolutescens カリフォルニア州に分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pholiota highlandensis（ヤケアトツムタケ） 同じFlammuloides亜属に含まれる カリフォルニア州に分布する 同時に発生することがある ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり最近の焼け跡に発生する 本種より子実体のサイズが小さい 本種より担子胞子が濃い褐色 本種と異なり担子胞子が厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pholiota brunnescens 同じFlammuloides亜属に含まれる カリフォルニア州に分布する 同時に発生することがある ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり最近の焼け跡に発生する 本種より子実体のサイズが小さい 本種より担子胞子が濃い褐色 本種と異なり担子胞子が厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pholiota spumosa（キナメツムタケ） カリフォルニア州に分布する 担子胞子のサイズが類似している 本種と異なり傘が幼時クリーム橙色、淡橙黄褐色、淡橙褐色でのちにクリーム黄褐色～黄褐色なのではなく明るい黄色 本種と異なり担子胞子が淡褐色ではなく褐色 本種と異なり担子胞子が厚壁 本種と異なり担子胞子の発芽孔が不明瞭ではなく顕著 Pholiota elegans 本種と異なり米国ではなくヨーロッパなどに分布する 本種と異なり5-6月ではなく秋に発生する 本種と異なりモミ林ではなく原生林（しばしば落葉樹林）に発生する 本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい 本種と異なり担子胞子が楕円形～長楕円形で時に僅かに豆形なのではなく顕著な豆形～扁桃形 Pholiota flavopallida 子実体が淡色 本種より担子胞子が短い Pholiota agglutinata 子実体が淡色 本種と異なり5-6月ではなく晩夏に発生する 本種と異なり被膜が白色 Pholiota nubigena 同じFlammuloides亜属に含まれる カリフォルニア州に分布する 針葉樹の材に発生する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりセコティオイド菌でない 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Pholiota nubigena (Harkn.) Redhead 【よく似た種との区別】 Pholiota olivaceophylla 同じFlammuloides亜属に含まれる カリフォルニア州に分布する 針葉樹の材に発生する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりセコティオイド菌である 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される