2014年6月18日 (仮訳)バナナのfreckle diseaseに関連するPhyllosticta属菌 Wong, M-H. et al., 2012. Phyllosticta species associated with freckle disease of banana. Fungal Diversity. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s13225-012-0182-9 [Accessed June 18, 2014]. 【R3-00820】2014/06/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ バナナにfreckle diseaseを起こす病原菌は一般的にGuignardia musaeと呼ばれてきたが、世界各地の標本を調査し、数種がこの病害に関連していることを見出した。 G. musaeに対して新学名Phyllosticta maculataを提唱してエピタイプを指定したほか、数種を独立種として認めるか、あるいは混同種とした。 キャベンディッシュ種から分離された菌株は全て単系統群を形成し、このクレードに基づきPhyllosticta cavendishiiを新種記載した。 台湾屏東県九如郷台灣香蕉研究所 (新種) Phyllosticta cavendishii M.H. Wong & Crous 語源…第6代デヴォンシャー公William Cavendish(バナナのキャベンディッシュ種の名前の由来となった人物)に献名 【よく似た種との区別】 Phyllosticta musarum バナナを宿主とする freckle diseaseの病原菌である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より分布域が限られている 本種と異なりキャベンディッシュ種以外の品種を宿主とする 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phyllosticta maculata 世界的に広く分布する バナナを宿主とする freckle diseaseの病原菌である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より分生子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Australia, Queensland, Cairns, Sugarworld (新学名) Phyllosticta maculata M.H. Wong & Crous 旧名:Guignardia musae Racib. 語源…斑点の ※本種のエピタイプを指定した。 【よく似た種との区別】 Guignardia stevensii バナナを宿主とする freckle diseaseの病原菌である 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子が卵形~長楕円形ではなく左右非対称の楕円形 Phyllosticta cavendishii 世界的に広く分布する バナナを宿主とする freckle diseaseの病原菌である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種より分生子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phyllosticta musarum バナナを宿主とする freckle diseaseの病原菌である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分布域が限られている 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種より分生子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新学名) Guignardia stevensii Wulandari & K.D. Hyde 【よく似た種との区別】 Phyllosticta maculata バナナを宿主とする freckle diseaseの病原菌である 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が左右非対称の楕円形ではなく卵形~長楕円形 India, Tamil Nadu (その他掲載種) Phyllosticta musarum (Cooke) Aa ※本種のエピタイプを指定した。 【よく似た種との区別】 Phyllosticta cavendishii バナナを宿主とする freckle diseaseの病原菌である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり世界的に広く分布する 本種と異なりキャベンディッシュ種を宿主とする 本種より子嚢胞子が短い 本種より子嚢胞子の幅が広い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phyllosticta maculata バナナを宿主とする freckle diseaseの病原菌である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり世界的に広く分布する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より分生子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Phyllosticta musae-sapientium Gonz. Frag. & Cif. (その他掲載種) Guignardia musicola N.F. Wulandari, L. Cai & K.D. Hyde ※本種を2つの異なる種からなる混同種とした。 (その他掲載種) Guignardia sydowiana Trotter