(仮訳)オハイオ州においてダイズから分離された新種、Pythium delawarii
Broders, KD. et al., 2009. Pythium delawarii – a new species isolated from soybean in Ohio. Mycologia. Available at: http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.3852/08-133 [Accessed December 6, 2017].
【R3-04641】2017/12/6投稿

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3行まとめ

米国オハイオ州においてダイズから分離された卵菌の一種を検討し、Pythium delawariiとして新種記載した。
本種は遊走子嚢が球形、卵胞子が非充満性で、造精器が雌雄異菌糸性であることなどで特徴づけられた。
本種は宿主に病原性を有し、苗立ち枯れ病を引き起こした。
United States, Ohio, Delaware County

(新種)

Pythium delawarii Broders, Lipps & Dorrance
語源…デラウェア(郡)の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Pythium citrinum
卵胞子が末端生
遊走子嚢に明瞭な乳頭突起を有する
遊走子嚢の発達様式が”internally proliferating”である
遊走子嚢の乳頭突起が伸長して発芽管になることがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくフランスなどに分布する
本種と異なり卵胞子が非充満性ではなく充満性
本種と異なり造精器が雌雄異菌糸性ではなく下位生である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS1の相同性94.7%、5.8S-ITS2の相同性88.2%)
Pythium sterilum
遊走子嚢に明瞭な乳頭突起を有する
遊走子嚢の発達様式が”internally proliferating”である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS1の相同性94.2%、5.8S-ITS2の相同性88.3%)
Pythium litorale
遊走子嚢に明瞭な乳頭突起を有する
遊走子嚢の発達様式が”internally proliferating”である
遊走子嚢の乳頭突起が伸長して発芽管になることがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり培養下で有性生殖構造を形成しない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS1の相同性94.2%、5.8S-ITS2の相同性88.3%)
Pythium helicoides
遊走子嚢の発達様式が”internally proliferating”である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より造精器のサイズが大きい
本種と異なり造精器が通常造卵器の柄の周囲を包む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pythium ostracodes
遊走子嚢の発達様式が”internally proliferating”である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり造卵器が末端生ではなく通常節間生
本種と異なり卵胞子が非充満性ではなく充満性またはほぼ充満性
本種より造精器のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pythium oedochilum
遊走子嚢の発達様式が”internally proliferating”である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より造精器のサイズが大きい
本種と異なり造精器が平滑ではなく起伏がある
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される