(仮訳)ユーカリの葉の病原菌の属、Vermisporium属の再評価
Barber, PA. et al., 2011. Reassessing Vermisporium (Amphisphaeriaceae), a genus of foliar pathogens of eucalypts. Persoonia. … Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/nhn/pimj/2011/00000027/00000001/art00007 [Accessed July 14, 2016].
【R3-03106】2016/07/14投稿

【お読みください】
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3行まとめ

ユーカリの葉の病原菌を含むVermisporium属を、オーストラリア、ニュージーランド、およびイギリス産の新鮮な標本および乾燥標本を基に再検討した。
分子系統解析の結果、本属がSeimatosporium属のシノニムであることが示されたことから、本属菌を全て転属した。
また、ユーカリを宿主とする全種の検索表を掲載した。

(新組み合わせ)

Seimatosporium acutum (H.J. Swart & M.A. Will.) Barber & Crous
旧名:Vermisporium acutum H.J. Swart & M.A. Will.
E. camaldulensisを本種の新宿主として報告した。
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium cylindrosporum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞が着色する
本種と異なり分生子頂部に付属糸を有する
Seimatosporium eucalypti
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞が着色する
本種と異なり分生子頂部に付属糸を有する
Seimatosporium orbiculare
同じユーカリ属植物を宿主とする
形態的に類似している(同種の可能性が考えられている)
分生子が無色
分生子の中ほどの細胞が基部の細胞より長い
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の基部から2番目の細胞が通常3番目の細胞よりかなり短いのではなく中ほどの細胞がいくぶん同長
本種と異なり分生子頂部の細胞が緩やかに先細りになるのではなく中ほどから先細りになる

(新組み合わせ)

Seimatosporium biseptatum (H.J. Swart & M.A. Will.) Barber & Crous
旧名:Vermisporium biseptatum
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium brevicentrum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の形態がいくぶん類似している
本種と異なり分生子の隔壁数が2ではなく3
Seimatosporium obtusum
オーストラリアに分布する
同じユーカリ属植物を宿主とする
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子の隔壁数が2ではなく3

(新組み合わせ)

Seimatosporium brevicentrum (H.J. Swart & M.A. Will.) Barber & Crous
旧名:Vermisporium brevicentrum H.J. Swart & M.A. Will.
E. serraensisを本種の新宿主として報告した。
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium biseptatum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の形態がいくぶん類似している
本種と異なり分生子の隔壁数が3ではなく2
Seimatosporium walkeri
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が無色
分生子の中ほどの細胞が頂部および基部の細胞より短い
分生子の隔壁数が3
分生子に付属糸を欠く
本種より分生子の中ほどの細胞がやや長い
本種より分生子基部の付属糸が顕著に長い
本種より分生子の頂部および基部の付属糸が先細りになる
Seimatosporium samuelii
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が無色
分生子の細胞の長さの比が類似している
分生子基部の付属糸の形態がやや類似している
分生子の隔壁数が3
本種より分生子の幅が顕著に広い
本種と異なり分生子の中ほどの細胞の長さが頂部および基部の細胞の半分より短いのではなく基部細胞のおよそ半分なのではなく
本種と異なり分生子頂部に付属糸を有する

(その他掲載種)

Seimatosporium cylindrosporum H.J. Swart
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium falcatum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子に有色の細胞を含む
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の基部から2番目の細胞が基部の細胞よりおよそ10%長いのではなく20%超長い
本種と異なり分生子の中ほどの細胞と末端の細胞の着色度合いが同等ではなく末端の細胞がより淡色
Seimatosporium eucalypti
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子に有色の細胞を含む
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の基部から2番目の細胞が基部の細胞よりおよそ10%長いのではなく20%超長い
本種と異なり分生子の中ほどの細胞と末端の細胞の着色度合いが同等ではなく末端の細胞がより淡色
Seimatosporium acutum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞が着色するのではなく無色
本種と異なり分生子頂部に付属糸を欠く

(その他掲載種)

Seimatosporium eucalypti (McAlpine) H.J. Swart
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium cylindrosporum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子に有色の細胞を含む
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の基部から2番目の細胞が基部の細胞より20%超長いのではなくおよそ10%長い
本種と異なり分生子の末端の細胞がより淡色なのではなく中ほどの細胞と末端の細胞の着色度合いが同等
Seimatosporium falcatum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が有色
分生子の長さの範囲が重なる
分生子の基部から2番目の細胞が基部の細胞より20%超長い
分生子の隔壁数が3
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子が一般的に短い
本種と異なり分生子の長さ/幅比が11:1超ではなく10:1未満
本種と異なり分生子表面が粗面であることが稀なのではなく通常粗面(平滑のこともある)
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(673/715塩基[94%]同一)
Seimatosporium verrucisporum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が有色
Seimatosporium acutum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞が着色するのではなく無色
本種と異なり分生子頂部に付属糸を欠く
Seimatosporium orbiculare
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の中ほどの細胞が基部の細胞より長い
分生子の細胞の長さが基部から頂部に向かって長くなる
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子が無色

(その他掲載種)

Seimatosporium falcatum (B. Sutton) Shoemaker
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium cylindrosporum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子に有色の細胞を含む
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の基部から2番目の細胞が基部の細胞より20%超長いのではなくおよそ10%長い
本種と異なり分生子の末端の細胞がより淡色なのではなく中ほどの細胞と末端の細胞の着色度合いが同等
Seimatosporium eucalypti
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が有色
分生子の長さの範囲が重なる
分生子の基部から2番目の細胞が基部の細胞より20%超長い
分生子の隔壁数が3
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子が一般的に長い
本種と異なり分生子の長さ/幅比が10:1未満ではなく11:1超
本種と異なり分生子表面が通常粗面(平滑のこともある)ではなく粗面であることが稀
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(673/715塩基[94%]同一)

(新組み合わせ)

Seimatosporium obtusum (H.J. Swart & M.A. Will.) Barber & Crous
旧名:Vermisporium obtusum H.J. Swart & M.A. Will.
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium walkeri
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞が基部の細胞より長いのではなく末端の細胞より短い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(413/431塩基[96%]同一、4塩基のgaps)
Seimatosporium orbiculare
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が無色
分生子の中ほどの細胞が基部の細胞より長い
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の基部から2番目の細胞が通常3番目の細胞よりかなり短いのではなく中ほどの細胞がいくぶん同長
本種と異なり分生子の頂部および基部の付属糸の先端が僅かに尖る
Seimatosporium biseptatum
オーストラリアに分布する
同じユーカリ属植物を宿主とする
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子の隔壁数が3ではなく2

(新組み合わせ)

Seimatosporium orbiculare (Cooke) Barber & Crous
旧名:Vermisporium orbiculare (Cooke) H.J. Swart & M.A. Will.
(基礎異名はStagonospora orbicularis Cooke)
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium eucalypti
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の中ほどの細胞が基部の細胞より長い
分生子の細胞の長さが基部から頂部に向かって長くなる
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子が無色でない
Seimatosporium acutum
同じユーカリ属植物を宿主とする
形態的に類似している(同種の可能性が考えられている)
分生子が無色
分生子の中ほどの細胞が基部の細胞より長い
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞がいくぶん同長なのではなく基部から2番目の細胞が通常3番目の細胞よりかなり短い
本種と異なり分生子頂部の細胞が中ほどから先細りになるのではなく緩やかに先細りになる
Seimatosporium obtusum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が無色
分生子の中ほどの細胞が基部の細胞より長い
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞がいくぶん同長なのではなく基部から2番目の細胞が通常3番目の細胞よりかなり短い
本種と異なり分生子の頂部および基部の付属糸の先端が僅かに尖るという特徴を欠く

(その他掲載種)

Seimatosporium samuelii (Hansf.) J. Walker & H.J. Swart
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium cylindrosporum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子が無色ではなく着色する
本種と分生子の細胞の相対的な長さが全く異なる
本種と分生子の付属糸の形態が非常に異なる
Seimatosporium walkeri
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が無色
分生子の細胞の長さの比が類似している
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞の長さが基部細胞のおよそ半分なのではなく僅かにより長い
本種と異なり分生子頂部に付属糸を有するという特徴を欠く
本種と異なり分生子基部に短い楔形~脚形の付属糸を欠く
Seimatosporium brevicentrum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が無色
分生子の細胞の長さの比が類似している
分生子基部の付属糸の形態がやや類似している
分生子の隔壁数が3
本種より分生子の幅が顕著に狭い
本種と異なり分生子の中ほどの細胞の長さが基部細胞のおよそ半分なのではなく頂部および基部の細胞の半分より短い
本種と異なり分生子頂部に付属糸を有するという特徴を欠く

(新組み合わせ)

Seimatosporium verrucisporum (Nag Raj) Barber & Crous
旧名:Vermisporium verrucisporum Nag Raj
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium eucalypti
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が有色

(新組み合わせ、ニュージーランド新産種)

Seimatosporium walkeri (H.J. Swart & M.A. Will.) Barber & Crous
旧名:Vermisporium walkeri H.J. Swart & M.A. Will.
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium brevicentrum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が無色
分生子の中ほどの細胞が頂部および基部の細胞より短い
分生子の隔壁数が3
分生子に付属糸を欠く
本種より分生子の中ほどの細胞がやや短い
本種より分生子基部の付属糸が顕著に短い
本種ほど分生子の頂部および基部の付属糸が先細りにならない
Seimatosporium obtusum
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞が末端の細胞より短いのではなく基部の細胞より長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(413/431塩基[96%]同一、4塩基のgaps)
Seimatosporium samuelii
同じユーカリ属植物を宿主とする
分生子が無色
分生子の細胞の長さの比が類似している
分生子の隔壁数が3
本種と異なり分生子の中ほどの細胞の長さが僅かにより長いのではなく基部細胞のおよそ半分
本種と異なり分生子頂部に付属糸を有する
本種と異なり分生子基部に短い楔形~脚形の付属糸を有する