(仮訳)Clitocybe umbrinopurpurascensの再記載、およびNeohygrophorus属、Pseudoomphalina属の再検討
Lavorato, C. et al., 2015. Redescription of Clitocybe umbrinopurpurascens (Basidiomycota, Agaricales) and revision of Neohygrophorus and Pseudoomphalina. Phytotaxa. Available at: http://biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.219.1.3 [Accessed February 23, 2018].
【R3-04880】2018/2/23投稿

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3行まとめ

イタリア、カラブリア州において従来モロッコのみから知られていた稀産種、Clitocybe umbrinopurpurascensを報告した。
分子データに基づき本種をPseudoomphalina属に含め、Neohygrophorus属をPseudoomphalina属のシノニムとした。
P. umbrinopurpurascensのエピタイプ標本を指定したほか、Agaricus pachyphyllusに対して新属Pseudolaccariaを提唱し、本種のネオタイプ標本を指定した。
Italy, Calabria, Cosenza, loc. ‘Colamauci’, Celico

(その他掲載種)

Pseudoomphalina umbrinopurpurascens (Maire) Contu
※本種のエピタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Pseudoomphalina angelesiana
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と生息環境が全く異なる
本種と異なり傘が暗褐色~暗い帯灰褐色~帯黒紫色で時に紫色を帯び、老成すると退色して淡い帯褐黄色で、しばしば中央が暗色で縁部にかけて淡色なのではなく傘中央部が褐色、縁部にかけて暗汚灰色~帯灰褐色でしばしば淡紫灰色~淡紫褐色を帯びることがある
本種と異なり傘表面がKOHで赤変する
本種と異なり襞が時に二叉分岐する
本種と異なり子実体の味が幼時温和でのちに僅かに苦く、成熟するとはっきりと苦いのではなく温和
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり子実層シスチジアを欠く
本種と異なり傘表皮上部がゼラチン化する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Italy, Sardinia, Vallicciola, Monte Limbara, Tempio Pausania

(その他掲載種)

Pseudoomphalina kalchbrenneri (Bres.) Singer
※本種のエピタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Pseudoomphalina felleoides
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり肉に苦味がある
Pseudolaccaria pachyphylla
本種と異なり子実体がキツネタケ型である
本種と異なり傘表面が亀裂状~小鱗片状である
本種と異なり襞が厚い
本種と異なり襞が便腹形~凹形である
本種と異なり襞の間隔が疎である
本種と異なり子実体の味が苦い
本種と異なり担子胞子が薄壁である
本種と異なり担子胞子が弱いアミロイドである
本種と異なり傘表皮の菌糸が豊富な結晶に覆われる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Pseudoomphalina angelesiana (A.H. Sm. & Hesler) Vizzini, Contu & Z.W. Ge
旧名:Neohygrophorus angelesianus (A.H. Sm. & Hesler) Singer
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【よく似た種との区別】
Pseudoomphalina umbrinopurpurascens
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と生息環境が全く異なる
本種と異なり傘中央部が褐色、縁部にかけて暗汚灰色~帯灰褐色でしばしば淡紫灰色~淡紫褐色を帯びることがあるのではなく暗褐色~暗い帯灰褐色~帯黒紫色で時に紫色を帯び、老成すると退色して淡い帯褐黄色で、しばしば中央が暗色で縁部にかけて淡色
本種と異なり傘表面がKOHで赤変しない
本種と異なり襞が時に二叉分岐するという特徴を欠く
本種と異なり子実体の味が温和ではなく幼時温和でのちに僅かに苦く、成熟するとはっきりと苦い
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり子実層シスチジアを有する
本種と異なり傘表皮上部がゼラチン化しない
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pseudoomphalina cokeri
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり融雪の側に発生するという特徴を欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Pseudoomphalina cokeri (Hesler) Vizzini, Contu & Z.W. Ge
旧名:Clitocybe cokeri Hesler
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【よく似た種との区別】
Pseudoomphalina angelesiana
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり融雪の側に発生する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Italy, Trentino Alto Adige, Malga di Susà, Pergine Valsugana, Trento

(新組み合わせ)

Pseudolaccaria pachyphylla (Fr.) Vizzini & Contu
旧名:Pseudoomphalina pachyphylla (Fr.) Knudsen
語源…(属名)偽のLaccaria
※本種のネオタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Pseudoomphalina kalchbrenneri
本種と異なり子実体がキツネタケ型でない
本種と異なり傘表面が亀裂状~小鱗片状でない
本種と異なり襞が厚くない
本種と異なり襞が便腹形~凹形でない
本種と異なり襞の間隔が疎でない
本種と異なり子実体の味が苦くない
本種と異なり担子胞子が薄壁でない
本種と異なり担子胞子が弱いアミロイドでない
本種と異なり傘表皮の菌糸が豊富な結晶に覆われるという特徴を欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される