2020年2月3日 (仮訳)中国南部産のベニタケ属の2新種、Russula verrucosporaおよびR. xanthovirens Song, Y. et al., 2018. Russula verrucospora sp. nov. and R. xanthovirens sp. nov., two novel species of Russula (Russulaceae) from southern China. Cryptogamie, Mycologie. Available at: https://bioone.org/journals/cryptogamie-mycologie/volume-39/issue-1/v39.iss1.2018.129/Russula-verrucospora-sp-nov-and-R-xanthovirens-sp-nov-two/10.7872/crym/v39.iss1.2018.129.xml [Accessed February 3, 2020] 【R3-07014】2020/2/3投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国広東省の鼎湖山からRussula verrucosporaおよびR. xanthovirensの2新種を記載した。 前者は襞が不等で担子胞子が疣状、側シスチジアがSV+帯赤褐色である点などで特徴づけられた。 後者はVirescentinae亜節の他種とは担子胞子、側シスチジア、縁シスチジアが大型である点や傘表皮の構造などで区別された。 中国広東省肇慶市鼎湖山生物圏保護区 (新種) Russula verrucospora Y. Song & L. H. Qiu 語源…疣状の胞子の(担子胞子の装飾から) 【よく似た種との区別】 Russula shingbaensis 肉が傷ついても変色しない 肉がFeSO4陰性 担子胞子表面が疣状 担子胞子の”suprahilar spot”が非アミロイド 側シスチジアのサイズの範囲が重なる 上皮シスチジアが微突形 傘表皮の菌糸末端の細胞が短い ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なり傘の色が主に帯オリーブ色~帯紫灰色なのではなく多彩で主に帯灰緑色 本種と異なり傘縁部がほぼ平滑~僅かに条線状ではなく小瘤状~条線状 本種と異なり襞が直生ではなく上生する 本種と異なり襞が稀に叉状分岐するのではなく叉状分岐する 本種と異なり小襞を欠く 本種と異なり柄肉が中実ではなく複数の区画に分かれる 本種と異なり子実体がFeSO4陰性ではなくFeSO4+淡鮭肉色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり側シスチジアがSV+帯赤褐色ではなくSV陰性 本種より縁シスチジアのサイズが小さい 本種より傘シスチジアのサイズが小さい 本種と異なり傘表皮が平行菌糸被~毛状被ではなく粘質平行菌糸被~粘質毛状被 本種と異なり傘表皮の次端細胞が膨大する 本種と異なり柄シスチジアを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国広東省肇慶市鼎湖山生物圏保護区 (新種) Russula xanthovirens Y. Song & L. H. Qiu 語源…黄緑色の(傘の色から) 【よく似た種との区別】 Russula aureovirens 中国に分布する 傘のサイズの範囲が重なる 襞が叉状分岐する 側シスチジアがSV陰性 柄シスチジアを欠く 傘表皮が上表皮と下表皮からなる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が帯黄緑色~深緑色ではなく帯黄緑色~黄金緑色 本種と異なり傘縁部が条線状、溝線状、および成熟するにつれて亀裂状なのではなく平滑で成熟するにつれて条線状 本種と異なり襞が直生~やや垂生ではなく直生 本種と異なり肉が傷ついても変色しないのではなく褐変する 本種と異なり肉がFeSO4陰性ではなくFeSO4+鮭赤色 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種より担子胞子の装飾の丈が低い 本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目状をなす円錐形の疣および隆起ではなく不完全な網目状をなす隆起からなる 本種より側シスチジアがずっと短い 本種より縁シスチジアのサイズが小さい 本種と異なり傘表皮の次端細胞が球形~楕円形ではなく僅かに膨大する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される