2016年11月19日 (仮訳)フロリダ南部産微小菌類:ヤシ生息性アナモルフ菌の新属新種、Veramycella bisporaおよび米国本土新産種 Delgado, G., 2009. South Florida microfungi: Veramycella bispora, a new palmicolous anamorphic genus and species, with some new records for the continental USA. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2009/00000107/00000001/art00043 [Accessed November 19, 2016]. 【R3-03489】2016/11/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 米国フロリダ州においてSabal palmettoの腐朽葉に生じたアナモルフ菌の一種を検討し、新属新種Veramycella bisporaとして記載した。 本属は分生子柄が貫生伸長し、分生子形成細胞をシンポジオ状に生じ、分生子形成部位が扁平で、求頂的に鎖生する分生子に3つの異隔壁を有することなどで特徴づけられた。 また、米国本土新産種として13種の不完全糸状菌を報告し、新組み合わせRhexoacrodictys martiniiを提唱した。 United States, Florida, Miami-Dade Co., North Miami, Enchanted Forest Elaine Gordon Park (新種) Veramycella bispora G. Delgado 語源…(属名)Veramyces属+縮小辞/(種小名)2胞子の 【よく似た種との区別】 Veramyces manuensis 同じヤシ類を宿主とする 分生子形成細胞がシンポジオ状に伸長する 分生子形成細胞が多出芽型 分生子鎖が求頂的 分生子鎖が分枝しない 分生子が淡色 分生子が異隔壁を有する多細胞 本種と異なり米国ではなくペルーなどに分布する 本種と異なり分生子柄が時に疎らに分枝することがある 本種と異なり分生子柄が直線状でない 本種と異なり分生子柄が貫生伸長しない 本種と異なり分生子形成細胞に截断状円錐形の突出する小歯を複数有する 本種と異なり分生子鎖が2つではなく3-5つの分生子からなる 本種と異なり分生子の異隔壁数が3ではなく0-5 本種と異なり初めに形成される分生子が僧帽形~広紡錘形ではなく円筒形 本種と異なり二次的に形成される分生子が洋梨形~棍棒形ではなく紡錘形 Anungitopsis dimorphospora 分生子形成細胞が末端生でのちに節間生 分生子形成細胞の分生子形成部位が扁平 分生子形成様式が類似している 求頂性の分生子鎖を形成する 分生子鎖が分枝しない 分生子鎖が2胞子からなる 分生子の形状が多型で類似している 本種と異なり分生子がやや無色~淡褐色ではなく中央の細胞が褐色で末端の細胞が無色~やや無色 本種と異なり分生子の隔壁数が3ではなく3(-4) 本種と異なり分生子の隔壁が異隔壁ではなく真の隔壁 Chikaneea holleroniae 分生子形成様式が類似している 分生子鎖の形態が類似している 本種と異なり分生子柄が無色で基部にかけて淡褐色 本種と異なり分生子形成細胞が末端生 本種と異なり分生子がやや無色~淡褐色ではなく無色 本種と異なり分生子が舟形~長卵形 本種と異なり分生子の隔壁数が3ではなく(1-)3(-7) 本種と異なり分生子の隔壁が異隔壁ではなく真の隔壁 本種と異なり分生子鎖下部の分生子が常に長く、より多くの隔壁を持つという特徴を有する Pleurotheciopsis spp. 分生子柄が貫生伸長する 分生子形成細胞がシンポジオ状 分生子鎖が求頂性 分生子鎖が分枝しない 本種と異なり分生子形成細胞の分生子形成部位が扁平ではなく短い円筒形の小歯状 本種と異なり分生子の隔壁が異隔壁ではなく真の隔壁 Brevicatenospora enteroproliferata 分生子柄が貫生伸長する 分生子鎖が2つの分生子からなる 分生子の形態が多型で類似している 本種と異なり分生子形成細胞がアネロ型 本種と異なり分生子がやや無色~淡褐色ではなく赤褐色~褐色 本種と異なり初めに形成される分生子が僧帽形~広紡錘形ではなく棍棒形、類棍棒形、僅かに篦形 本種と異なり二次的に形成される分生子が洋梨形~棍棒形ではなく類球形、洋梨形、倒卵形 本種と異なり分生子の隔壁数が3ではなく0 Sporidesmiella spp. 分生子形成細胞がシンポジオ状に伸長するものがある 分生子の色が類似している 分生子に異隔壁を有する 本種と異なり分生子鎖を形成しない (米国新産種) Brachyconidiella monilispora R.F. Castañeda & W.B. Kendr. (米国新産種) Chloridium obclaviforme J. Mena & Mercado 【よく似た種との区別】 Chloridium obclavatum 同じヤシ科植物を宿主とする 腐朽した葉柄に生じる 分生子が倒棍棒形 本種と異なり米国およびキューバではなくペルーなどに分布する 本種より分生子柄が長い 本種より分生子のサイズが僅かに大きい (米国本土新産種) Coleodictyospora micronesica (Matsush.) Matsush. (米国新産種) Ellisembia flagelliformis (Matsush.) W.P. Wu (北米、米国新産種) Endophragmiella fallacia P.M. Kirk (米国新産種) Gliomastix fusigera (Berk. & Broome) C.H. Dickinson (米国本土新産種) Henicospora coronata P.M. Kirk & B. Sutton (米国新産種) Monodictys desquamata K. Rodr., Figueras & Guarro (米国本土新産種) Myrothecium setiramosum R.F. Castañeda (米国本土新産種) Phaeoisaria triseptata Hol.-Jech. (新組み合わせ、米国本土新産種) Rhexoacrodictys martinii (J.L. Crane & Dumont) G. Delgado 旧名:Junewangia martinii (J.L. Crane & Dumont) W.A. Baker & Morgan-Jones (基礎異名はAcrodictys martinii J.L. Crane & Dumont) 【よく似た種との区別】 Junewangia lamma 本種より分生子柄が短い 本種と異なり分生子離脱様式が破裂的ではなく裂開性 本種と異なり分生子の基部の細胞が淡褐色円筒形で突出する 本種と分生子の隔壁が僅かに異なる (北米、米国新産種) Sporidesmium angustiobpyriforme Matsush. (北米、米国新産種) Sporidesmium pachyanthicola R.F. Castañeda & W.B. Kendr.