(仮訳)アジア、ヨーロッパ、および北米におけるブナ樹皮病の病原菌を含むNeonectria coccineaグループにおける種の境界
Hirooka, Y. et al., 2013. Species delimitation for Neonectria coccinea group including the causal agents of beech bark disease in Asia, Europe, and North America. Mycosystema. … Available at: http://micologia.biologia.ucr.ac.cr/PDFs/Neococcinea.pdf [Accessed February 25, 2016].
【R3-02686】2016/02/25投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

アジア、ヨーロッパ、および北米に産したNeonectria coccineaグループの再検討を実施した。
複数遺伝子の分子系統解析、形態形質、宿主特異性、および地理的分布に基づき、本菌群に4種を認めた。
Sphaeria coccineaおよびN. coccinea var. faginataのエピタイプ、N. puniceaのネオタイプを指定した。
Germany, Saarland, Naturpark Saar-Hundsruck, between Leisel and Schollen

(日本新産種)

Neonectria coccinea (Pers.) Rossman & Samuels
※本種のネオタイプ標本を指定した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Neonectria microconidia
日本に分布する
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
SNA培地における5隔壁の大分生子の長さが類似している
PDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm超
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパにおける分布が知られていない
本種と異なり大分生子の隔壁数が1-7ではなく1-8
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neonectria faginata
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
子嚢殻の頂部が乳頭状の傾向がある
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり大分生子の隔壁数が1-7ではなく1-8
本種と異なりPDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm超ではなく15 mm未満
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neonectria punicea
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
子嚢殻の頂部が乳頭状の傾向がある
大分生子の隔壁数が1-7
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm超ではなく15 mm未満
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
United States, Maine

(その他掲載種)

Neonectria faginata (M.L. Lohman, A.M.J. Watson & Ayers) Castl. & Rossman
※本種のエピタイプ標本を指定した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Neonectria punicea
北米に分布する
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
子嚢殻の頂部が乳頭状の傾向がある
PDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm未満
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアジア、ヨーロッパにおける分布が知られている
本種と異なりブナ属植物のみではなく広範な樹木を宿主とする
本種よりSNA培地における5隔壁の大分生子が短い
本種と異なり大分生子の隔壁数が1-8ではなく1-7
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neonectria coccinea
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
子嚢殻の頂部が乳頭状の傾向がある
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり大分生子の隔壁数が1-8ではなく1-7
本種と異なりPDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm未満ではなく15 mm超
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neonectria microconidia
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
大分生子の隔壁数が1-8
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm未満ではなく15 mm超
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Neonectria microconidia J. Luo, P. Zhao & W.Y. Zhuang
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Neonectria coccinea
日本に分布する
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
SNA培地における5隔壁の大分生子の長さが類似している
PDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm超
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパにおける分布が知られている
本種と異なり大分生子の隔壁数が1-8ではなく1-7
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neonectria punicea
アジアに分布する
宿主範囲が広い
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
大分生子のサイズが類似している
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり大分生子の隔壁数が1-8ではなく1-7
本種と異なりPDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm超ではなく15 mm未満
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neonectria faginata
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
大分生子の隔壁数が1-8
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm超ではなく15 mm未満
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Neonectria punicea (J.C. Schmidt) Castl. & Rossman
Sphaeria puniceaのネオタイプ標本を指定した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Neonectria coccinea
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
子嚢殻の頂部が乳頭状の傾向がある
大分生子の隔壁数が1-7
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm未満ではなく15 mm超
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neonectria faginata
北米に分布する
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
子嚢殻の頂部が乳頭状の傾向がある
PDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm未満
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアジア、ヨーロッパにおける分布が知られていない
本種と異なり広範な樹木ではなくブナ属植物のみを宿主とする
本種よりSNA培地における5隔壁の大分生子が長い
本種と異なり大分生子の隔壁数が1-7ではなく1-8
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neonectria microconidia
アジアに分布する
宿主範囲が広い
テレオモルフの形態が類似している(識別困難)
大分生子のサイズが類似している
ITS、nrLSU、actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり大分生子の隔壁数が1-7ではなく1-8
本種と異なりPDA30°C7dにおけるコロニー直径が15 mm未満ではなく15 mm超
actrpb1、EF1-α、tub、およびITS+nrLSU+act+rpb1+EF1-α+tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される