(仮訳)中国産のOphiocordyceps属の新種、Ophiocordyceps lanpingensisの系統解析
Chen, Z. et al., 2013. Systematic analyses of Ophiocordyceps lanpingensis sp. nov., a new species of Ophiocordyceps in China. Microbiological …. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0944501313000311 [Accessed December 12, 2013].
【R3-00128】2013/12/13投稿

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3行まとめ

中国雲南省から、地中のコウモリガ科の幼生に発生するOphiocordyceps lanpingensisを新種記載した。
ITS領域、5遺伝子、MAT1-2-1を用いた分子系統解析を行った結果、本種はO. robertsiiO. sinensisに近縁だったが、顕著な違いが見られた。
本種は薬用価値があるが培養困難なO. sinensisと異なり大規模な培養が容易であり、化学成分の類似度も高かったので、将来的に利用が期待される。
雲南省怒江リス族自治州蘭坪ペー族プミ族自治県

(新種)

Ophiocordyceps lanpingensis H. Yu & Z. H. Chen
語源…蘭坪産の
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【よく似た種との区別】
Ophiocordyceps robertsii
同じコウモリガ科を宿主とする
子座頂部に不稔の部位を持つ
子座の稔性部位が柱状になる
子嚢殻が表在性
5遺伝子 (nrSSU、nrLSUtef-1rpb1rpb2) などを用いた分子系統解析で近縁
タケの根の近くに発生する
宿主であるコウモリガの種が本種と異なる
本種より子座が濃色
本種より子座が太い
本種より子嚢殻のサイズが大きい
本種より部分胞子のサイズが大きい
5遺伝子 (nrSSU、nrLSUtef-1rpb1rpb2) などを用いた分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps sinensis
本種と同じく中国雲南省の横断山脈に分布する
草地に発生する
同じコウモリガ科を宿主とする
子座の稔性部位が柱状になる
子嚢殻が表在性
5遺伝子 (nrSSU、nrLSUtef-1rpb1rpb2) を用いた分子系統解析で近縁
本種よりも標高の高い場所に分布する
宿主であるコウモリガの種が本種と異なる
子座が本種よりずっと厚い
本種より子座が濃色
本種より子嚢殻が集中して分布する
本種より子嚢殻が高い
本種より部分胞子のサイズが大きい
5遺伝子 (nrSSU、nrLSUtef-1rpb1rpb2) などを用いた分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps rubiginosop-eritheciata
子座頂部に不稔の部位を持つ
子座の稔性部位が柱状になる
子嚢殻が表在性
本種と異なり甲虫目を宿主とする
本種より子座がずっと短くて太い
本種より子嚢殻の幅が狭い
本種より部分胞子がずっと長い
Ophiocordyceps larvarum
子座頂部に不稔の部位を持つ
子座の稔性部位が柱状になる
子嚢殻が表在性
本種と異なりチョウ目を宿主とする
本種より子座が長く太い
本種より子嚢殻が低くて幅広い傾向がある
本種より部分胞子のサイズが大きい
Ophiocordyceps crinalis
子座頂部に不稔の部位を持つ
子座の稔性部位が柱状になる
子嚢殻が表在性
本種と子座のサイズの範囲が重なる
本種と子嚢殻のサイズが類似している
本種と異なりチョウ目を宿主とする
本種より部分胞子のサイズが大きい