2022年2月15日 (仮訳)狭義Lopharia属、Dendrodontia属、Dentocorticium属、およびFuscocerrena属の系統分類 Liu, S-L. et al., 2018. Taxonomy and phylogeny of Lopharia s.s., Dendrodontia, Dentocorticium and Fuscocerrena (Basidiomycota, Polyporales). MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/articles.php?id=23641 [Accessed February 15, 2022] 【R3-09243】2022/2/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国からLopharia resupinataおよびL. sinensisの2新種を記載した。 DendrodontiaとFuscocerrenaの2属をDentocorticium属のシノニムとした。 4新組み合わせを提唱し、2属の記載を改訂するとともにそれぞれの属に含まれる全種の一覧を作成した。 中国江西省赣州市安遠県三白山森林公園 (新種) Lopharia resupinata S.H. He, S.L. Liu & Y.C. Dai 語源…背着生の(子実体の形状から) 【よく似た種との区別】 Lopharia ayresii 中国に分布する 子実体が背着生 子実体の組織が密に詰まっている 菌糸構成が1菌糸型 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国のみではなく汎熱帯的に分布する 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lopharia cinerascens(クシノハシワタケ) ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なり子実体が背着生ではなく半背着生~傘状 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり菌糸構成が1菌糸型ではなく2菌糸型 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lopharia mirabilis 中国に分布する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が背着生ではなく半背着生~傘状 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり菌糸構成が1菌糸型ではなく2菌糸型 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 寧夏回族自治区固原市涇源県六盤山森林公園 (新種) Lopharia sinensis S.H. He, S.L. Liu & Y.C. Dai 語源…中国産の 【よく似た種との区別】 Lopharia cinerascens(クシノハシワタケ) 菌糸構成が2菌糸型 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なり担子胞子が楕円形でない 本種より担子胞子のQ値が大きい 本種よりシスチジアの突出部が短い ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lopharia mirabilis 中国に分布する 菌糸構成が2菌糸型 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり台湾、アフリカにおける分布が知られている 本種と異なり温帯北部に分布するという特徴を欠く 本種と異なり子実層托が平滑でない ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lopharia pseudocinerascens 菌糸構成が2菌糸型 本種と異なり中国ではなくアフリカなどに分布する 本種より担子胞子の幅が狭い (新組み合わせ) Dentocorticium bicolor (P.H.B. Talbot) Nakasone & S.H. He 旧名:Dendrodontia bicolor (P.H.B. Talbot) Hjortstam & Ryvarden 【よく似た種との区別】 Dendrodontia sulphurellum 北米に分布する ハイファルペグを欠く 本種と異なり子実層面がクリーム色、黄色、または褐色ではなく白色~黄色 本種より担子胞子のサイズが小さい Dendrodontia ussuricum 中国に分布する ハイファルペグを欠く ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層面がクリーム色、黄色、または褐色ではなくクリーム色、褐色~帯紫色 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 (新組み合わせ) Dentocorticium hyphopaxillosum (M.J. Li & H.S. Yuan) Nakasone & S.H. He 旧名:Dendrodontia hyphopaxillosa M.J. Li & H.S. Yuan 【よく似た種との区別】 Dendrodontia taiwanianum ハイファルペグを有する 本種と異なり子実体の不稔縁部が不明瞭ではなく顕著 本種と異なり子実体形成菌糸層が灰色ではなく褐色 本種よりハイファルペグの密度が小さい (新組み合わせ) Dentocorticium portoricense (Spreng. ex Fr.) Nakasone & S.H. He 旧名:Fuscocerrena portoricensis (Spreng. ex Fr.) Ryvarden (基礎異名はPolyporus portoricensis Spreng. ex Fr.) (新組み合わせ) Dentocorticium taiwanianum (H.C. Wang & Sheng H. Wu) Nakasone & S.H. He 旧名:Dendrodontia taiwaniana H.C. Wang & Sheng H. Wu 【よく似た種との区別】 Dendrodontia hyphopaxillosum ハイファルペグを有する 本種と異なり子実体の不稔縁部が顕著ではなく不明瞭 本種と異なり子実体形成菌糸層が褐色ではなく灰色 本種よりハイファルペグの密度が大きい