2016年9月1日 (仮訳)イベリア半島産のPhylloblastia属地衣および西欧産の1新種 Llop, E. & Gómez-Bolea, A., 2009. The lichen genus Phylloblastia (Verrucariaceae) in the Iberian Peninsula, with a new species from Western Europe. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/abstract_S002428290900872X [Accessed September 1, 2016]. 【R3-03254】2016/09/01投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ イベリア半島からPhylloblastia属地衣として3種を初めて報告した。 そのうち1種をP. fortuitaとして新種記載したほか、コンゴ民主共和国からのみ知られていたP. dispersaを報告した。 また、ヨーロッパ産Phylloblastia属地衣の検索表を掲載した。 Spain, Barcelona, Sant Cugat del Vallès, Sant Medir (新種) Phylloblastia fortuita Llop & Gómez-Bolea 語源…幸運の 【よく似た種との区別】 Phylloblastia inexpectata 同所的に分布する(スペイン) 同時に発生することがある 同じキヅタ属、モチノキ属、ツゲ属植物を宿主とする 肉眼的形態が類似している(識別困難) 側糸の形態が類似している 本種よりスペインにおける発生量が少ない 本種と異なりゲッケイジュ属植物を宿主とする 本種より側糸のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子が類石垣状ではなく横隔壁のみを有する 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(3-)5-9ではなく1-3 Phylloblastia amazonica 子嚢胞子が類石垣状~石垣状 本種と異なりスペインではなくブラジルなど新熱帯に広く分布する 本種と異なり被子器が帯灰褐色~暗褐色ではなく橙色 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(3-)5-9ではなく30-35 本種より側糸が長い 本種より側糸の幅が狭い Phylloblastia bielczyckiae 子嚢胞子が類石垣状~石垣状 本種と異なりブラジルではなくボリビアなどに分布する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(3-)5-9ではなく3-9 Phylloblastia dolichospora 子嚢胞子が類石垣状~石垣状 本種と異なりスペインではなくフィリピンなど汎熱帯的に分布する 本種と異なりモチノキ属植物ではなくEuphorbiae cinereaeなどを宿主とする 本種と異なり被子器が帯灰褐色~暗褐色ではなく黒色 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(3-)5-9ではなく47-71 本種より側糸のサイズが大きい Phylloblastia dispersa スペインに分布する 同じセイヨウツゲを宿主とする 本種と異なりコンゴ民主共和国における分布が知られている 本種と異なり子嚢殻が帯灰褐色~暗褐色ではなく帯赤褐色 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が類石垣状のことがある 本種より側糸の幅が広い (ヨーロッパ、スペイン新産種) Phylloblastia dispersa (Vězda) Lücking ※本種は2016年9月1日現在、MycoBank/Species fungorumには登録されていない。 【よく似た種との区別】 Phylloblastia dispersa スペインに分布する 同じセイヨウツゲを宿主とする 本種と異なりコンゴ民主共和国における分布が知られていない 本種と異なり子嚢殻が帯赤褐色ではなく帯灰褐色~暗褐色 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種と異なり子嚢胞子が類石垣状のことがない 本種より側糸の幅が狭い (スペイン新産種) Phylloblastia inexpectata Sérus., Coppins & Lücking 【よく似た種との区別】 Phylloblastia fortuita 同所的に分布する(スペイン) 同時に発生することがある 同じキヅタ属、モチノキ属、ツゲ属植物を宿主とする 肉眼的形態が類似している(識別困難) 側糸の形態が類似している 本種よりスペインにおける発生量が多い 本種と異なりゲッケイジュ属植物が宿主として知られていない 本種より側糸のサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が横隔壁のみを有するのではなく類石垣状 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1-3ではなく(3-)5-9