(仮訳)Seimatosporium属のバックボーン系統樹に向けて、および新種S. physocarpi
Norphanphoun, C. et al., 2015. Towards a backbone tree for Seimatosporium, with S. physocarpi sp. nov. Mycosphere. Available at: http://mycosphere.org/pdfs/Mycosphere_6_3_12.pdf [Accessed July 4, 2015].
【R3-01980】2015/07/05投稿

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3行まとめ

ロシア産のSeimatosporium属3標本について形態学的検討および分子系統解析を行い、S. physocarpiとして新種記載した。
また、本属の基準種であるS. rosaeのエピタイプ標本を指定した。
さらにDiscostroma fuscellumのアナモルフであるS. lichenicolaの詳細な記載を行った。
Russia, Rostov Region, Rostov-on-Don city, Botanical Garden of Southern Federal University, Systematic Arboretum

(新種)

Seimatosporium physocarpi C. Norphanphoun, Bulgakov & K.D. Hyde
語源…テマリシモツケ属の
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium parasiticum
同じPhysocarpus opulifoliusを宿主とする
分生子の頂部および基部に付属糸を有する
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりロシアではなくドイツに分布する
本種と異なり枝、葉、果実ではなく枝に生じる
本種より分生子果のサイズが小さい
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子がしばしば不規則に屈曲する
本種より分生子の頂部および基部の付属糸が短い
本種と異なり分生子の隔壁数が3ではなく3-5
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Seimatosporium passerinii
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhysocarpus opulifoliusではなくEpilobium fleischeriを宿主とする
本種より分生子頂部の付属糸が長い
本種と異なり分生子基部に付属糸を欠く
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Seimatosporium lichenicola
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhysocarpus opulifoliusではなくバラ属およびハグマノキ属植物を宿主とする
本種より分生子果のサイズが小さい
本種より分生子が短い
本種と異なり分生子頂部および基部に付属糸を欠く
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Seimatosporium glandigenum
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhysocarpus opulifoliusではなくQuercus ballotaを宿主とする
本種より分生子果のサイズが小さい
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子頂部および基部に付属糸を欠く
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Seimatosporium vaccinii
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhysocarpus opulifoliusではなくVaccinium myrtillusを宿主とする
本種より分生子果のサイズが小さい
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子頂部および基部に付属糸を欠く
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Seimatosporium lonicerae
同じPhysocarpus opulifoliusを宿主とする
本種と異なり枝、葉、果実ではなく枝に生じる
本種より分生子果のサイズが小さい
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子頂部および基部の付属糸が短い
本種と異なり分生子頂部の付属糸を時に欠く
本種と異なり分生子の隔壁数が3ではなく2-3
Seimatosporium botan
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhysocarpus opulifoliusではなくPaeonia suffruticosaを宿主とする
本種より分生子が長い
本種より分生子頂部および基部の付属糸が短い
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Seimatosporium discosioides
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhysocarpus opulifoliusではなくRosa heliophilaを宿主とする
本種より分生子果のサイズが小さい
本種より分生子頂部および基部の付属糸が短い
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Seimatosporium rosae
ロシア、ロストフ州に分布する
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhysocarpus opulifoliusではなくバラ属植物を宿主とする
本種より分生子果のサイズが小さい
本種より分生子のサイズが小さい
本種より分生子頂部および基部の付属糸が短い
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Seimatosporium lichenicola (Corda) Shoemaker & E. Müll.
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium vaccinii
分生子の隔壁数が3
分生子に付属糸を欠く
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりバラ属植物およびCotinus coggygriaではなくVaccinium myrtillusを宿主とする
本種より分生子果のサイズが小さい
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russia, Rostov Region, Krasnosulinsky District, Donskoye Forestry

(その他掲載種)

Seimatosporium rosae Corda
※本種のエピタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Seimatosporium pistaciae
形態的に類似している
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりバラ属ではなくカイノキ属植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが大きい
Seimatosporium physocarpi
ロシア、ロストフ州に分布する
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりバラ属植物ではなくPhysocarpus opulifoliusを宿主とする
本種より分生子果のサイズが大きい
本種より分生子のサイズが大きい
本種より分生子頂部および基部の付属糸が長い
nrLSU+ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される