2015年4月20日 (仮訳)米国東部産ベニタケ属Nigricantes亜節のタイプスタディ Adamčík, S. & Buyck, B., 2014. Type studies in Russula subsection Nigricantes from the Eastern United States. Cryptogamie, Mycologie. Available at: http://www.bioone.org/doi/abs/10.7872/crym.v35.iss3.2014.293 [Accessed April 20, 2015]. 【R3-01751】2015/04/20投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 米国産のベニタケ属Compacta亜属、Nigricantes亜節の4分類群を検討し、顕微鏡的形質を記載した。 これらの種の中には繰り返しヨーロッパ産の種のシノニムと考えられてきたものも含まれたが、別種と結論づけた。 また、Peckが記載したR. sordidaとR. subsordidaの2種も顕微鏡的形質が類似しているものの、傘表皮の構造などで区別される別種であることを示した。 (その他掲載種) Russula decora Shaffer 【よく似た種との区別】 Russula densifolia(クロハツモドキ) 担子胞子の装飾が比較的疎だが顕著な疣からなる類網目状 傘表皮(特に中央部)に膨大した細胞を含む 傘シスチジアが短い 本種と異なり米国ではなくヨーロッパに分布する 本種と異なり傘表皮に綿毛を伴わない 本種と異なり肉が黒変する前に赤変する (その他掲載種) Russula densifolia var. paxilloides Peck 【よく似た種との区別】 Russula adusta(コゲイロハツタケ) 本変種と異なり肉が傷つくと僅かに赤変するという特徴を欠く Russula sordida 米国東部に分布する 傘表皮の構造が類似している 本変種と異なり担子胞子が類球形ではなく短い楕円形 本変種と異なり襞の”marginal cells”が錐形~瓶形ではなくほとんどの場合瓶形~紡錘形 本変種と異なり傘中央部付近の表皮の末端細胞が突出せず、先細りになるという特徴を欠く 本変種と異なり傘縁部付近の表皮の末端細胞が非常に長く、屈曲性を有し、先細りになる (その他掲載種) Russula sordida Peck 【よく似た種との区別】 Russula albonigra(シロクロハツ) 形態的に類似している(同種と考えられたこともある) 本種と異なり北米ではなくヨーロッパに分布する 本種より担子胞子の装飾が高い 本種と異なり傘シスチジアに付属物を伴う Russula michiganensis 傘表面が乾燥している 傘表面に綿毛を伴わない 肉が速やかに黒変する 担子胞子の装飾が比較的目立つ網目状 Russula densifolia var. paxilloides 米国東部に分布する 傘表皮の構造が類似している 本種と異なり担子胞子が短い楕円形ではなく類球形 本種と異なり襞の”marginal cells”がほとんどの場合瓶形~紡錘形ではなく錐形~瓶形 本種と異なり傘中央部付近の表皮の末端細胞が突出せず、先細りになる 本種と異なり傘縁部付近の表皮の末端細胞が非常に長く、屈曲性を有し、先細りになるという特徴を欠く Russula subsordida 同所的に分布する(北米東部) 同時に発生することがある 生息環境が類似している 食用きのこである 昆虫の幼生による菌食を受ける 子実体が乾燥すると黒色またはそれに近くなる 顕微鏡的形質が類似している 本種ほど傘が幼時白色でない 本種と異なり傘に粘性を有する 本種ほど襞が幼時白色でない 本種より辛味が弱いかまたは温和 本種より担子胞子が長い 本種より担子胞子が楕円形 本種と異なり縁シスチジアが錐形~微突形 本種と異なり襞に分化した”marginal cells”を欠く 本種より傘縁部付近の表皮の末端細胞が短い 本種と異なり傘中央部付近の表皮に短い末端細胞と突出する長い末端細胞が混じる 本種より傘表皮の末端細胞の幅が広い (その他掲載種) Russula subsordida Peck 【よく似た種との区別】 Russula sordida 同所的に分布する(北米東部) 同時に発生することがある 生息環境が類似している 食用きのこである 昆虫の幼生による菌食を受ける 子実体が乾燥すると黒色またはそれに近くなる 顕微鏡的形質が類似している 本種より傘が幼時白色 本種と異なり傘に粘性を欠く 本種より襞が幼時白色 本種より辛味が強い 本種より担子胞子が短い 本種ほど担子胞子が楕円形でない 本種と異なり縁シスチジアが錐形~微突形でない 本種と異なり襞に分化した”marginal cells”を有する 本種より傘縁部付近の表皮の末端細胞が長い 本種と異なり傘中央部付近の表皮に短い末端細胞と突出する長い末端細胞が混じるという特徴を欠く 本種より傘表皮の末端細胞の幅が狭い Russula albonigra(シロクロハツ) 形態的に類似している(同種と考えられたこともある) 本種と異なり北米ではなくヨーロッパに分布する Russula adusta(コゲイロハツタケ) 担子胞子の装飾が類似している 本種と異なり表皮がゼラチン化しない 本種と異なり表皮が平行菌糸被ではなく毛状被