2015年9月23日 (仮訳)日本産のオニイグチ属2種、Strobilomyces seminudusおよびS. hongoi Sato, H. et al., 2011. Two species of Strobilomyces (Boletaceae, Boletales), S. seminudus and S. hongoi sp. nov. from Japan. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/103/3/598.short [Accessed September 22, 2015]. 【R3-02219】2015/09/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 日本産のStrobilomyces seminudus(広義)を検討し、本種に系統的・形態的に区別される別種が含まれることを明らかにした。 狭義のS. seminudusは柄につば状領域を有し、頂部付近で顕著に太まり、基部付近に圧着した綿毛状鱗片を有することなどで特徴づけられた。 一方、本論文で新種記載したS. hongoiは柄の上部および中ほどに顕著な網目模様を有し、下部にかけて微細な疣状鱗片を有することなどで特徴づけられた。 京都府京都市左京区吉田山 (新種) Strobilomyces hongoi Hirot. Sato アミアシオニイグチ 語源…日本の菌学者、本郷次雄氏に献名 【よく似た種との区別】 Strobilomyces seminudus(コオニイグチ) 形態的に類似している(かつて同種として扱われていた) 日本に分布する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり柄が頂部付近で顕著に太まる 本種と異なり柄基部付近に圧着した綿毛状鱗片を有する 本種と異なり柄につば状領域を有する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Strobilomyces foveatus アジアに分布する 柄の上部から中ほどにかけて顕著な網目模様を有する 柄の下部にかけて小疣状鱗片を有する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本ではなくマレーシアなどに分布する 本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目状(しばしば合着しややとさか状の不規則な瘤状)ではなく、細長いとさか状の刺状 RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Strobilomyces confusus(オニイグチモドキ) 日本に分布する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面の鱗片が圧着した~綿毛状のパッチ状ではなく剛直な刺状 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Strobilomyces alpinus 本種と異なり日本ではなく中国などに分布する 本種より担子胞子のサイズがずっと大きい 本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目状ではなく完全な網目状 (その他掲載種) Strobilomyces seminudus Hongo コオニイグチ 【よく似た種との区別】 Strobilomyces hongoi(アミアシオニイグチ) 形態的に類似している(かつて同種として扱われていた) 日本に分布する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり柄が頂部付近で顕著に太まるという特徴を欠く 本種と異なり柄基部付近に圧着した綿毛状鱗片を有するという特徴を欠く 本種と異なり柄につば状領域を有さない RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Strobilomyces confusus(オニイグチモドキ) 日本に分布する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面の鱗片が圧着したパッチ状ではなく剛直な刺状 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Strobilomyces alpinus 本種より担子胞子のサイズがずっと大きい 本種と異なり担子胞子の装飾が完全な網目状 Heimiella nigricans 肉眼的形態が類似している 本種と異なり担子胞子の装飾が完全な網目状 (その他掲載種) Strobilomyces alpinus M. Zang, Y. Xuan & K.K. Cheng 【よく似た種との区別】 Strobilomyces hongoi(アミアシオニイグチ) 本種と異なり中国などではなく日本に分布する 本種より担子胞子のサイズがずっと小さい 本種と異なり担子胞子の装飾が完全な網目状ではなく不完全な網目状 Strobilomyces seminudus(コオニイグチ) 本種より担子胞子のサイズがずっと小さい 本種と異なり担子胞子の装飾が完全な網目状ではない (その他掲載種) Strobilomyces annulatus Corner (その他掲載種) Strobilomyces confusus Singer オニイグチモドキ 【よく似た種との区別】 Strobilomyces hongoi(アミアシオニイグチ) 日本に分布する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面の鱗片が剛直な刺状ではなく圧着した~綿毛状のパッチ状 本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Strobilomyces seminudus(コオニイグチ) 日本に分布する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面の鱗片が剛直な刺状ではなく圧着したパッチ状 本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Strobilomyces foveatus Corner 【よく似た種との区別】 Strobilomyces hongoi(アミアシオニイグチ) アジアに分布する 柄の上部から中ほどにかけて顕著な網目模様を有する 柄の下部にかけて小疣状鱗片を有する RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりマレーシアなどではなく日本に分布する 本種と異なり担子胞子の装飾が細長いとさか状の刺状ではなく不完全な網目状(しばしば合着しややとさか状の不規則な瘤状) RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Strobilomyces giganteus M. Zang (その他掲載種) Strobilomyces verruculosus Hirot. Sato ツブカサオニイグチ (その他掲載種) Heimiella nigricans M. Zang 【よく似た種との区別】 Strobilomyces seminudus(コオニイグチ) 肉眼的形態が類似している 本種と異なり担子胞子の装飾が完全な網目状ではない