2016年3月22日 (仮訳)シドヴィエラ科の分子系統 – Cainiella属の位置の解明 Kruys, Å. & Castlebury, LA., 2012. Molecular phylogeny of Sydowiellaceae – resolving the position of Cainiella. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/104/2/419.short [Accessed March 21, 2016]. 【R3-02764】2016/03/22投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 長らく分類学的位置が明らかでなかったCainiella属菌の分子系統解析を実施した。 その結果、本属がフンタマカビ目でもクロサイワイタケ目でもなく、ディアポルテ目シドヴィエラ科に含まれることが示された。 本属菌は子嚢殻が埋生し、暗色で長い頸部を有し、子嚢に屈折性のリングを有し、子嚢胞子に隔壁を有し、側糸が液化するなどの特徴がディアポルテ目の記載に一致した。 (その他掲載種) Cainiella borealis M.E. Barr 【よく似た種との区別】 Cainiella johansonii スウェーデンに分布する 子嚢殻が埋生する 子嚢殻の形状が類似している 子嚢殻に長い頸部を有する 子嚢に複数の先端リングを有する 子嚢胞子が無色~褐色 子嚢胞子の隔壁部分が僅かに狭窄する 子嚢胞子の隔壁数が1 子嚢胞子のエピスポアが厚壁 子嚢胞子に油滴を含む mtSSU+nrLSU、nrLSU、ITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりチョウノスケソウ属ではなくイワヒゲ属植物を宿主とする 本種より子嚢殻のサイズが顕著に小さい 本種より子嚢の幅が広い 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく腎臓形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Cainiella johansonii (Rehm) E. Müll. 【よく似た種との区別】 Cainiella borealis スウェーデンに分布する 子嚢殻が埋生する 子嚢殻の形状が類似している 子嚢殻に長い頸部を有する 子嚢に複数の先端リングを有する 子嚢胞子が無色~褐色 子嚢胞子の隔壁部分が僅かに狭窄する 子嚢胞子の隔壁数が1 子嚢胞子のエピスポアが厚壁 子嚢胞子に油滴を含む mtSSU+nrLSU、nrLSU、ITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイワヒゲ属ではなくチョウノスケソウ属植物を宿主とする 本種より子嚢殻のサイズが顕著に大きい 本種より子嚢の幅が狭い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が腎臓形ではなく楕円形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される