2017年6月19日 (仮訳)タイ北部産のヒカゲウラベニタケ属2種 Jatuwong, K. et al., 2017. Two Species of Clitopilus (Entolomataceae, Agaricales) from Northern Thailand. Chiang Mai Journal of Science. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Samantha_Karunarathna/publication/313103893_Two_Species_of_Clitopilus_Entolomataceae_Agaricales_from_Northern_Thailand/links/589042e2a6fdcc2351bfc519/Two-Species-of-Clitopilus-Entolomataceae-Agaricales-from-Northern-Thailand.pdf [Accessed June 19, 2017]. 【R3-04129】2017/06/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ タイ北部のチエンラーイ県からC. doimaesalongensis(新種)、ラムパーン県からClitopilus chalybescensをそれぞれ報告した。 前者は子実体が白色小型で柄が偏心生、担子胞子が正面視で楕円形、側面視でレモン形~扁桃形で側シスチジアおよび縁シスチジアを欠くことなどで特徴づけられた。 後者は肉眼的および顕微鏡的形態に基づき同定し、分子データを初めて取得した。 Thailand, Chiang Rai Province, Doi Mae Salong (新種) Clitopilus doimaesalongensis Jatuwong, Karun. & K.D. Hyde 語源…ドイメーサロン産の 【よく似た種との区別】 Clitopilus chrischonensis 担子胞子が無色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなくスイスなどに分布する 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり傘が中央部が窪み縁部が内側に巻くのではなく類球形でのちに不規則な凸形、最終的に平らに開き中丘を欠く 本種と異なり傘表面が皺状で僅かに艶消し状の絹状繊維状の小鱗片を有するのではなく平滑 本種より担子器の幅が狭い 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が正面視で楕円形、側面視でレモン形~扁桃形ではなく円筒形 本種と異なり担子胞子に6-7つの明瞭な畝を有する 本種と異なり傘上表皮が円筒形の菌糸からなる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clitopilus cystidiatus 担子器が4胞子性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなくオーストリア、スイスなどに分布する 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり傘が白色~チョーク白色ではなく僅かに灰色~帯灰黄褐色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が正面視で楕円形、側面視でレモン形~扁桃形ではなく楕円形~長楕円形 本種と異なり傘表皮の菌糸に結晶を伴う ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clitopilus austoprunnulus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなくオーストラリアなどに分布する 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり傘が白色~チョーク白色ではなく一様に灰色で時に中央部が僅かに褐色を帯びる 本種と異なり傘が中央部が窪み縁部が内側に巻くのではなく幼時凸形でのちに平らに開き、中央部が窪むか漏斗状で縁部が内側に巻く 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が正面視で楕円形、側面視でレモン形~扁桃形ではなく扁桃形 本種と異なり担子胞子に顕著な長軸方向の5-8つの畝を有する 本種と異なり傘表皮の菌糸の壁が無色ではなく褐色 本種と異なり傘表皮の菌糸が円筒形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clitopilus chalybescens タイに分布する 傘表皮の菌糸が無色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり傘が白色~チョーク白色ではなく純白色~淡い帯灰青色 本種と異なり傘が中央部が窪み縁部が内側に巻くのではなく漏斗状 本種と異なり傘表面が皺状で僅かに艶消し状の絹状繊維状の小鱗片を有するのではなく乾燥した艶消し状の絹状~フェルト状 本種と異なり柄が偏心生ではなく中心生 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が正面視で楕円形、側面視でレモン形~扁桃形ではなく楕円形 本種と異なり傘表皮が円筒形の菌糸からなる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(8塩基の差異) Clitopilus crispus 傘が白色~チョーク白色 担子胞子のサイズの範囲が重なる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく中国などに分布する 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり傘が中央部が窪み縁部が内側に巻くのではなく凸形~扁平 本種と異なり担子胞子が正面視で楕円形、側面視でレモン形~扁桃形ではなく側面視で楕円形、頂部からの視点で多角形 本種と異なり担子胞子に8-11つの長軸方向の畝を有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Clitopilus chalybescens T.J. Baroni & Desjardin 【よく似た種との区別】 Clitopilus doimaesalongensis タイに分布する 傘表皮の菌糸が無色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘の直径が小さい 本種と異なり傘が純白色~淡い帯灰青色ではなく白色~チョーク白色 本種と異なり傘が漏斗状ではなく中央部が窪み縁部が内側に巻く 本種と異なり傘表面が乾燥した艶消し状の絹状~フェルト状ではなく皺状で僅かに艶消し状の絹状繊維状の小鱗片を有する 本種と異なり柄が中心生ではなく偏心生 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく正面視で楕円形、側面視でレモン形~扁桃形 本種と異なり傘表皮が円筒形の菌糸からなるという特徴を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(8塩基の差異)