2017年11月15日 (仮訳)パキスタンの温帯湿潤林に産した新種、Descolea quercina Khan, J. et al., 2017. Descolea quercina (Bolbitiaceae), a new species from moist temperate forests in Pakistan. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/14730/download/pdf/ [Accessed November 14, 2017]. 【R3-04577】2017/11/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州で採集された菌を検討し、Descolea quercinaとして新種記載した。 本種は子実体が中型~大型で傘が帯黄褐色鱗片状、条線の目立つつばを有し、担子胞子がレモン形で表面が疣状であることなどで特徴づけられた。 本種が新種であることはITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析によっても示された。 Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa Province, Swat district, Malam Jabba valley (新種) Descolea quercina J. Khan & A. Naseer 語源…コナラ属の 【よく似た種との区別】 Descolea flavoannulata(キショウゲンジ) パキスタンに分布する 同じコナラ属植物を宿主とする 子実体が大型 子実体の色がやや類似している 傘のサイズの範囲が重なる 担子胞子がレモン形 担子胞子表面が粗い疣状 本種と異なりシイ属、カラマツ属、マツ属植物が宿主として知られている 本種と異なり傘が淡い帯黄褐色~濃い帯黄褐色でオリーブ色を帯びることもあるのではなく蜜黄褐色~暗褐色 本種と異なり傘表面が鱗片状~鱗片小粒状ではなく同心円状に小型の羊毛状鱗片が配列する 本種と異なり傘縁部に条線を有するのではなく放射状の皺を有する 本種より柄が長い 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子に胞子盤を欠く Descolea gunnii 傘縁部に条線を有する ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりコナラ属ではなくギョリュウバイ属、ナンキョクブナ属植物を宿主とする 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり傘が淡い帯黄褐色~濃い帯黄褐色でオリーブ色を帯びることもあるのではなく黄褐色~暗褐色 本種と異なり傘表面が鱗片状~鱗片小粒状ではなく密な圧着した繊維状小鱗片を有する 本種より柄のサイズが小さい 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子がレモン形ではなく類レモン形 本種と異なり担子胞子表面が粗い疣状ではなく平滑な微突を伴う疣状 ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Descolea pallida 傘縁部に条線を有する 担子胞子表面が疣状 本種と異なりコナラ属ではなくナンキョクブナ属植物を宿主とする 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり傘が淡い帯黄褐色~濃い帯黄褐色でオリーブ色を帯びることもあるのではなく帯黄色~帯赤褐色 本種と異なり傘表面に著しい粘性を有する 本種と異なり傘表面に放射状の皺を有する 本種より柄のサイズが小さい 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子がレモン形ではなく扁桃形~レモン形 本種と異なり担子胞子表面の疣が部分的に融合するのではなく分離する Descolea phlebophora 傘縁部に条線を有する ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりコナラ属ではなくナンキョクブナ属植物を宿主とする 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり傘が淡い帯黄褐色~濃い帯黄褐色でオリーブ色を帯びることもあるのではなく”feddish brown”~”liver brown” 本種と異なり傘表面の中央部に深い皺および放射状の脈を有する 本種より柄の幅が狭い 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子がレモン形ではなく扁桃形 本種と異なり担子胞子表面が粗い疣状ではなく微細な疣状 ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Descolea pretiosa(ササクレキショウゲンジ) 子実体のサイズが類似している 子実体の色が類似している 担子胞子がレモン形 担子胞子表面が疣状 本種と異なりコナラ属ではなくモミ属、トウヒ属、マツ属、イチイ属植物を宿主とする 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なり傘が淡い帯黄褐色~濃い帯黄褐色でオリーブ色を帯びることもあるのではなく暗灰色で湿時僅かにオリーブ色を帯びるか”date brown”、のちにオリーブ色を帯びた帯褐黄色になる 本種と異なり傘表面が強い小皺状 本種と異なり傘表面が鱗片状~鱗片小粒状ではなく羊毛状の緩い鱗片を有する 本種より柄のサイズが大きい 本種より担子胞子がやや長い 本種と異なり担子胞子表面の疣が部分的に融合するのではなく分離する Cortinarius majestaticus 形態的に類似している(誤同定のおそれがある) 子実体のサイズが類似している 子実体の色が類似している 傘のサイズの範囲が重なる 傘縁部に条線を有する 柄のサイズの範囲が重なる 担子胞子表面が疣状 担子胞子に胞子盤を有する 本種と異なりコナラ属ではなくナンキョクブナ属植物を宿主とする 本種と異なり傘が淡い帯黄褐色~濃い帯黄褐色でオリーブ色を帯びることもあるのではなく暗褐色でオリーブ緑色を帯びる 本種と異なり傘表面に粘性を有する 本種と異なり傘表面が鱗片状~鱗片小粒状ではなく小鱗片を欠く 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子がレモン形ではなく扁桃形 Descolea maculata 子実体の色が類似している 傘表面に圧着した小鱗片を有する 担子胞子のサイズがほぼ同一 ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面が漣状または皺状 本種と異なり担子胞子がレモン形ではなく扁桃形~類レモン形 本種と異なり担子胞子表面が粗い疣状ではなく微細な疣状 ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される