2019年5月15日 (仮訳)Deutzia parvifloraを宿主とするうどんこ病菌の新種、Erysiphe deutziicola Qiu, P-L. et al., 2019. Erysiphe deutziicola sp. nov., a powdery mildew species found on Deutzia parviflora. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/34956/ [Accessed May 15, 2019] 【R3-06219】2019/5/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国北京市においてDeutzia parvifloraに生じたうどんこ病菌の一種を検討し、Erysiphe deutziicolaとして新種記載した。 本種は分生子柄が非常に長く、閉子嚢殻の付属糸が菌糸状でありながら、先端が巻き毛状であることなどで特徴づけられた。 本種は分子系統解析で、形態的に類似し、アジサイ科植物を宿主とするどの他種とも異なる独自の系統を形成した。 中国北京市百花山自然保護区 (新種) Erysiphe deutziicola P.-L. Qiu, S.-Y. Liu & Y. Li 語源…ウツギ属に生息する 【よく似た種との区別】 Erysiphe abeliae 閉子嚢殻の付属糸の形態が類似している 本種と異なりスイカズラ科植物などを宿主とする 本種より閉子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の形状がほとんどの場合波状~膝折状または頂部で分枝する菌糸状で、時に頂部が顕著に巻き毛状になるのではなく菌糸状 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸数が6-14ではなく10-40 本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が4-6ではなく4-8 本種と異なり子嚢の胞子数が5-8ではなく6-8 本種と異なり子嚢胞子の色が無色ではなく帯黄色 Erysiphe braunii 閉子嚢殻の付属糸の形態が類似している 子嚢胞子の色が無色 本種と異なりキク科植物などを宿主とする 本種より閉子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の形状がほとんどの場合波状~膝折状または頂部で分枝する菌糸状で、時に頂部が顕著に巻き毛状になるのではなく菌糸状で先端がコイル状にならない 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸数が6-14ではなく18-36 本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が4-6ではなく6-16 本種と異なり子嚢の胞子数が5-8ではなく2-3 本種と異なり分生子柄が短い 本種より分生子のサイズが大きい Erysiphe deutziae 同じDeutzia parvifloraを宿主とする 子嚢胞子の色が無色 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりDeutzia parviflora var. amurensisが宿主として知られている 本種より閉子嚢殻の最大サイズが大きい 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の形状がほとんどの場合波状~膝折状または頂部で分枝する菌糸状で、時に頂部が顕著に巻き毛状になるのではなく二叉分岐する 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸数が6-14ではなく4-16 本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が4-6ではなく2-6 本種と異なり子嚢の胞子数が5-8ではなく4-8 本種と異なり分生子柄が短い 本種より分生子の幅が広い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Erysiphe hydrangeae 同じアジサイ科植物を宿主とする 子嚢胞子の色が無色 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりウツギ属ではなくアジサイ属植物などを宿主とする 本種より閉子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の形状がほとんどの場合波状~膝折状または頂部で分枝する菌糸状で、時に頂部が顕著に巻き毛状になるのではなく鉤状で先端が鉤状~巻き毛状 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸数が6-14ではなく19-40(-48) 本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が4-6ではなく(5-)6-12(-21) 本種と異なり子嚢の胞子数が5-8ではなく(4-) 5-8 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Erysiphe poeltii 同じアジサイ科植物を宿主とする 閉子嚢殻のサイズの範囲が重なる 子嚢の胞子数が5-8 子嚢胞子の色が無色 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の色が完全に無色ではなくのちに帯黄色~帯褐色になるが上半分は無色または淡色のままである 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の形状がほとんどの場合波状~膝折状または頂部で分枝する菌糸状で、時に頂部が顕著に巻き毛状になるのではなく分枝しない菌糸状 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸数が6-14ではなく5-20 本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が4-6ではなく(3-)4-5(-6) 本種より分生子の幅が広い Erysiphe schizophragmatis 同じアジサイ科植物を宿主とする 子嚢胞子の色が無色 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりウツギ属ではなくアジサイ属植物などを宿主とする 本種より閉子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の形状がほとんどの場合波状~膝折状または頂部で分枝する菌糸状で、時に頂部が顕著に巻き毛状になるのではなく鉤状で先端が鉤状~巻き毛状 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸数が6-14ではなく7-22 本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が4-6ではなく6-13 本種と異なり子嚢の胞子数が5-8ではなく4-5 本種と異なり分生子柄が短い 本種より分生子の幅が広い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Erysiphe yanshanensis 同じアジサイ科植物を宿主とする 分生子のサイズの範囲が重なる 本種より閉子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の形状がほとんどの場合波状~膝折状または頂部で分枝する菌糸状で、時に頂部が顕著に巻き毛状になるのではなく鉤状で先端が鉤状~巻き毛状 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸数が6-14ではなく5-23 本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が4-6ではなく(3-)4-9(-11) 本種と異なり子嚢の胞子数が5-8ではなく(2-)5-7(-8) 本種と異なり子嚢胞子の色が無色ではなく帯黄色 本種より分生子柄が短い Pseudoidium hortensiae 同じアジサイ科植物を宿主とする ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりウツギ属ではなくアジサイ属植物などを宿主とする 本種より分生子柄が短い 本種より分生子のサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される