2014年1月31日 (仮訳)カンガルー島産のダイダイゴケ属地衣の新種 Kantvilas, G. & Kondratyuk, S., 2013. New species of Caloplaca (lichenised Ascomycota: Teloschistaceae) from Kangaroo Island. J. Adelaide Bot. Gard. Available at: http://www.environment.sa.gov.au/files/249f29bc-9b12-498b-8c23-a1e900fbc1d8/jabg-26-kantvilas-kondratyuk-gen.pdf [Accessed January 30, 2014]. 【R3-00336】2014/01/31投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ オーストラリア・カンガルー島から、ユーカリの根に発生するCaloplaca gilfillaniorumとラテライトに発生するC. piscatoricaを新種記載した。 前者はオーストラリア産のC. kaernefeltiiと、後者は南極固有種のC. schofieldiiと近縁であった。 また、両新種それぞれについて、近縁種との形質の違いをまとめた一覧表を掲載した。 South Australia, Kangaroo Island: Creek Bay Farm (‘Carew’) (新種) Caloplaca gilfillaniorum Kantvilas & S.Y.Kondr. 語源…論文著者の友人であり、タイプロカリティの土地を所有しているAndy GilfillanとKate Gilfillanに献名 【よく似た種との区別】 Caloplaca kaernefeltii オーストラリア・カンガルー島に分布する 地衣体があまり発達せず裂芽状 地衣体が帯緑黄色~橙緑色 子嚢が8胞子性 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子の隔壁のサイズの範囲が重なる 子実層に油滴を持たない 地衣成分としてパリエチンを含む ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁(未発表データ) 生息環境が大きく異なる 本種と異なり地衣体がいくぶん粉芽状になる 本種と異なり子器がbiatorineではなくレカノラ型 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり子器が黄色ではなく赤色・帯ばら赤色・帯褐赤色 本種と異なり白色の果托 (thalline exciple) を持つ 本種より子嚢胞子のサイズがやや小さい 本種と異なり地衣成分としてO-メチルビオキサンチンを含む ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(未発表データ) Caloplaca tibellii 材に生息する 地衣体の形態が類似している 地衣体があまり発達せず不明瞭 子器がbiatorine 子器のサイズの範囲が重なる 子器が黄色 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子実層に油滴を持たない 地衣成分としてパリエチンを含む 本種と異なり地衣体が帯灰緑色~帯緑黄色ではなく類白色 本種と異なり粉芽を多数形成する 本種と異なり地衣体を形成しないことがある 本種と異なりzeorineの子器を形成しない 本種と異なり果殻が非常に薄く、子器に明瞭な縁部を持たない 本種と異なり子嚢が8胞子性ではなく通常は単胞子性 Caloplaca bassiae オーストラリアに分布する 地衣体が裂芽状になる 子器がbiatorine 子器のサイズの範囲が重なる 子器が黄色 本種と異なり地衣体が帯灰緑色~帯緑黄色ではなく淡褐色~灰色 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より子嚢胞子の隔壁が厚い 本種と異なり子実層に無数の油滴を持つ 本種と異なり地衣成分としてパリエチンではなくフラジリンを含む Caloplaca aseptatospora オーストラリアに分布する 地衣体が裂芽状になる 子器のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子実層に油滴を持たない 本種と異なり地衣体が帯灰緑色~帯緑黄色ではなく帯白灰色~灰色 本種と異なり子器がbiatorine~zeorineではなくzeorine~レカノラ型 本種と異なり子器が黄色ではなく帯褐黄色 本種と異なり子嚢が8胞子性ではなく1-2胞子性 本種と異なり子嚢胞子が主に隔壁を持たない 本種と異なり地衣成分としてパリエチンではなくフラジリンを含む Caloplaca pulcherrima オーストラリアに分布する 地衣体が裂芽状になる 子嚢が8胞子性 子実層に油滴を持たない 本種と異なり地衣体が帯灰緑色~帯緑黄色ではなく帯褐灰色~暗灰色 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり子器が黄色ではなく血赤色 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なり地衣成分としてパリエチンではなくリケキサントンを含む Caloplaca sipmannii オーストラリアに分布する 地衣体が裂芽状になる 子器がbiatorine 子器が帯黄色 子嚢が8胞子性 子実層に油滴を持たない 本種と異なり地衣体が帯灰緑色~帯緑黄色ではなく類白色 本種と異なり円筒形~珊瑚形の裂芽を持つ 本種より子器のサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より子嚢胞子の隔壁が厚い 本種と異なり地衣成分としてパリエチンではなくリケキサントンおよびレインを含む Caloplaca elixii オーストラリアに分布する 地衣体が裂芽状になる 子嚢が8胞子性 子実層に油滴を持たない 本種と異なり地衣体が帯灰緑色~帯緑黄色ではなく緑色を帯びた黄橙色 本種と異なり子器がbiatorine~zeorineではなくレカノラ型 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり子器が黄色ではなく褐黄色 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の隔壁が非常に薄い Caloplaca yammeraensis オーストラリアに分布する 地衣体が裂芽状になる 子嚢が8胞子性 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子実層に油滴を持たない 本種と異なり地衣体が帯灰緑色~帯緑黄色ではなく帯緑灰色~暗灰色 本種と異なり子器がbiatorine~zeorineではなくレカノラ型 本種と異なり子器が黄色ではなく暗褐色 本種と異なり地衣成分を含まない South Australia, Kangaroo Island: northern end of Antechamber Bay (新種) Caloplaca piscatorica Kantvilas & S.Y.Kondr. 語源…釣りの(この地衣のタイプロカリティが釣りの名所であることと、著者が釣りの最中にこの地衣を見つけたことに由来) 【よく似た種との区別】 Caloplaca schofieldii 岩石の上に発生する 子器のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 本種と異なり南極に分布する 本種と異なり地衣体を形成する 本種と異なり子器がbiatorineではなくレカノラ型 本種と異なり子器の盤が黄色ではなく橙黄色~橙色 本種より子嚢胞子のサイズがやや大きい Caloplaca johnstonii 沿岸域に分布する 岩石の上に発生する 地衣体を欠くことがある 子器のサイズの範囲が重なる 本種と異なり南極およびその周辺の島々に分布する 本種と異なり地衣体を形成することがある 本種と異なり子器がbiatorineではなくレカノラ型 本種と異なり子器の盤が黄色ではなく橙黄色 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Caloplaca cliffwetmorei オーストラリアに分布する 子器のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 地衣成分としてパリエチンを含む 本種と異なり岩石ではなく樹皮の上に発生する 本種と異なり地衣体を形成する 本種と異なり子器がbiatorineではなくzeorine~レカノラ型 本種と異なり子器の盤が黄色ではなく鈍橙色~帯褐色 本種より子嚢胞子の隔壁が厚い Caloplaca aegatica 本種と異なりオーストラリアではなく北半球に分布する 本種と異なり岩石ではなく樹皮の上に発生する 本種と異なり地衣体を形成する 本種と異なり子器がbiatorineではなくzeorine 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり子器の盤が黄色ではなく橙色~暗橙色 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より子嚢胞子の隔壁が厚い Candelariella spp.(ロウソクゴケモドキ属) 子器の形態が類似している 本種と異なり地衣体がK+紅色 本種と異なりアントラキノン色素を欠く 本種と異なり子嚢がレカノラ型 本種と異なり子嚢胞子に隔壁を持たない