2020年12月23日 (仮訳)Amphisphaeria(= Lepteutypa)属の分子系統および形態 Samarakoon, MC. et al., 2020. Molecular Phylogeny and Morphology of Amphisphaeria (= Lepteutypa) (Amphisphaeriaceae). Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/6/3/174 [Accessed December 23, 2020] 【R3-07985】2020/12/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 形態学的検討および複数遺伝子の分子系統解析を基に、Lepteutypa属をAmphisphaeria属のシノニムとした。 中国またはタイからA. camelliae、A. curvaticonidia、およびA. micheliaeの3新種を記載した。 また、Trochilispora属をHymenopleella属のシノニムとし、計6新組み合わせを提唱した。 中国四川省成都市電子科技大学(UESTC)キャンパス (新種) Amphisphaeria camelliae Samarak., Jian K. Liu & K.D. Hyde 語源…ツバキ属の 【よく似た種との区別】 Amphisphaeria uniseptata 子嚢胞子の隔壁数が1 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードXに含まれる) 本種と異なり子嚢果が単生または凝集して生じるのではなく単生する 本種と異なり子嚢果が球形~類球形ではなく類球形~扁平 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種より子嚢胞子の長さ/幅比が小さい 本種より側糸の幅が広い nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amphisphaeria micheliae 中国に分布する 子嚢胞子の隔壁数が1 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードXに含まれる) 本種と異なりツバキ属ではなくオガタマノキ属植物に生じる 本種と異なり子嚢果が類球形~扁円形 本種と異なり子嚢胞子が長楕円形または狭紡錘形 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thailand, Chiang Rai, Thoeng, Ban Mae Loi Rai (新種) Amphisphaeria curvaticonidia Samarak., Promp. & K.D. Hyde 語源…屈曲する分生子の 【よく似た種との区別】 Amphisphaeria flava タイに分布する 子嚢の先端リングが盤状 子嚢の先端リングがJ陽性 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードYに含まれる) 本種と異なり宿主表面の孔口周辺にハロをあらわす 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3(真正1+異隔壁2)ではなく1 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amphisphaeria mangrovei nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードYに含まれる) 本種と異なり子嚢の先端リングがJ陽性ではなくJ陰性 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国四川省成都市電子科技大学(UESTC)キャンパス (新種) Amphisphaeria micheliae Samarak., Jian K. Liu & K.D. Hyde 語源…オガタマノキ属の 【よく似た種との区別】 Amphisphaeria uniseptata 子嚢胞子の隔壁数が1 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードXに含まれる) 本種と異なり子嚢果が類球形~扁円形でない 本種と異なり子嚢胞子が長楕円形または狭紡錘形でない nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amphisphaeria camelliae 中国に分布する 子嚢胞子の隔壁数が1 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードXに含まれる) 本種と異なりオガタマノキ属ではなくツバキ属植物に生じる 本種と異なり子嚢果が類球形~扁円形でない 本種と異なり子嚢胞子が長楕円形または狭紡錘形でない nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amphisphaeria sambuci 植物の枝に発生する nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードXに含まれる) 本種と異なりオガタマノキ属ではなくニワトコ属植物などに生じる 本種と異なり子嚢果が類球形~扁円形ではなく窪んだ球形 本種と異なり子嚢胞子が長楕円形または狭紡錘形ではなく楕円形~長楕円形で直線状または稀に屈曲する 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1ではなく 2–4(–6)(異隔壁) 本種と異なり子嚢胞子が厚いゼラチン質の鞘に包まれる nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Amphisphaeria acericola Senan., Camporesi & K.D. Hyde 【よく似た種との区別】 Amphisphaeria pseudoumbrina 子嚢果が埋生する 子嚢果が扁円形 子嚢が円筒形 子嚢の先端リングが盤状 子嚢の先端リングがJ陽性 子嚢胞子が褐色 子嚢胞子表面が皺状 子嚢胞子の隔壁数が1 本種と異なり子嚢果が円盾形 本種と側糸の形態が異なる 本種と異なり殻壁が多角菌糸組織からなるという特徴を欠く (その他掲載種) Amphisphaeria bertiana Fairm. (その他掲載種) Amphisphaeria depressa Petr. (その他掲載種) Amphisphaeria doidgeae Marincowitz, M.J. Wingf. & Crous (その他掲載種) Amphisphaeria fallax De Not. (その他掲載種) Amphisphaeria flava Samarak. & K.D. Hyde (新組み合わせ) Amphisphaeria fuckelii (G.H. Otth) Samarak., Maharachch. & K.D. Hyde 旧名:Lepteutypa fuckelii (G.H. Otth) Petr. 【よく似た種との区別】 Amphisphaeria qujingensis 子嚢果が埋生する 子嚢の先端リングがJ陽性 子嚢胞子が無色~褐色 子嚢胞子に複数の油滴を含む ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 (その他掲載種) Amphisphaeria gaubae (Petr.) You Z. Wang, Aptroot & K.D. Hyde (その他掲載種) Amphisphaeria lusitanica (Niessl) You Z. Wang, Aptroot & K.D. Hyde (その他掲載種) Amphisphaeria mangrovei Devadatha & V.V. Sarma (その他掲載種) Amphisphaeria multipunctata (Fuckel) Petr. (新学名、新組み合わせ) Amphisphaeria neoaquatica Samarak., Maharachch. & K.D. Hyde 旧名:Lepteutypa aquatica Z.L. Luo (その他掲載種) Amphisphaeria paedida (Berk. & Broome) Sacc. (その他掲載種) Amphisphaeria pakistanae E. Müll. & S. Ahmad (その他掲載種) Amphisphaeria pseudoumbrina Sacc. (新組み合わせ) Amphisphaeria qujingensis (Dissan., J.C. Kang & K.D. Hyde) Samarak., Maharachch. & K.D. Hyde 旧名:Lepteutypa qujingensis Dissan. 【よく似た種との区別】 Amphisphaeria fuckelii 子嚢果が埋生する 子嚢の先端リングがJ陽性 子嚢胞子が無色~褐色 子嚢胞子に複数の油滴を含む ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 (新組み合わせ) Amphisphaeria sambuci (Jaklitsch & Voglmayr) Samarak., Maharachch. & K.D. Hyde 旧名:Lepteutypa sambuci Jaklitsch & Voglmayr (その他掲載種) Amphisphaeria seriata M.E. Barr & A.W. Ramaley (その他掲載種) Amphisphaeria sorbi Senan. & K.D. Hyde 【よく似た種との区別】 Amphisphaeria vibratilis 子嚢殻が小型 子嚢胞子の隔壁部分が濃く着色しない 子嚢胞子表面が平滑 側糸の幅が広い 側糸が屈曲性でない (その他掲載種) Amphisphaeria thailandica Samarak. & K.D. Hyde (新組み合わせ) Amphisphaeria uniseptata (C.K.M. Tsui, K.D. Hyde & Hodgkiss) Samarak., Maharachch. & K.D. Hyde 旧名:Lepteutypa uniseptata (C.K.M. Tsui (その他掲載種) Amphisphaeria vibratilis (Fuckel) E. Müll. 【よく似た種との区別】 Amphisphaeria sorbi 子嚢殻が小型 子嚢胞子の隔壁部分が濃く着色しない 子嚢胞子表面が平滑 側糸の幅が広い 側糸が屈曲性でない (その他掲載種) Amphisphaeria yunnanensis Dissan., J.C. Kang & K.D. Hyde (その他掲載種) Lepteutypa alpestris (Ellis & Everh.) M.E. Barr (その他掲載種) Lepteutypa biseptata Petr. (その他掲載種) Lepteutypa cisticola Ade (その他掲載種) Lepteutypa fusispora Petr. (その他掲載種) Lepteutypa hederae (Fuckel) Rappaz (その他掲載種) Lepteutypa hexagonalis Goh & K.D. Hyde (その他掲載種) Lepteutypa podocarpi (Butin) Aa (その他掲載種) Lepteutypa sabalicola (Ellis & G. Martin) M.E. Barr (その他掲載種) Lepteutypa tropicalis Dulym., Sivan., P.F. Cannon & Peerally (その他掲載種) Lepteutypa ulmicola (Ellis & Everh.) M.E. Barr (新組み合わせ) Hymenopleella schefferae (V.P. Abreu, A.W.C. Rosado & O.L. Pereira) Samarak., Maharachch. & K.D. Hyde 旧名:Trochilispora schefferae V.P. Abreu 【よく似た種との区別】 Hymenopleella austroafricana 分生子形成細胞が分生子柄一体型でない 分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる 分生子形成細胞がアネライドである 分生子のサイズの範囲が重なる nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子の隔壁数が3-4ではなく3-5でほとんどの場合4 本種より分生子の付属糸が短い 本種と異なり分生子基部に付属糸を有する nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される