2021年7月5日 (仮訳)南アフリカにおいて柑橘類の根に乾腐病を引き起こすNeocosmospora属菌 Guarnaccia, V. et al., 2021. Neocosmospora spp. associated with dry root rot of citrus in South Africa. Phytopathologia Mediterranea. Available at: https://oajournals.fupress.net/index.php/pm/article/view/12183 [Accessed July 5, 2021] 【R3-08566】2021/7/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 南アフリカの果樹園において柑橘類の根に乾腐病を引き起こしたNeocosmospora属菌の多様性を評価するために形態学的検討および分子系統解析を実施した。 2ヶ所の果樹園において幹や根、周囲の土壌などから計62菌株を収集し、既知種6種と未記載種4種を認めた。 N. addoensis、N. citricola、N. gamtoosensis、およびN. lerouxiiの4新種を記載した。 South Africa, Eastern Cape, Kirkwood (新種) Neocosmospora addoensis Sand.-Den. & Guarnaccia 語源…アッド産の 【よく似た種との区別】 Neocosmospora metavorans rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくギリシャ、スペインなどに分布する 本種と異なりヒトを含む動物の日和見病原菌として知られている 本種より気生分生子の最大長が長い 本種と異なり気生分生子が無隔壁ではなく多隔壁 本種よりスポロドキアの分生子の最大幅が広い rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Neocosmospora brevis 南アフリカに分布する 同じミカン属植物に生じる 大分生子のサイズが類似している rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国における分布が知られている 本種と異なりヒトから分離されている 本種と異なり大分生子の頂端細胞が丸いのではなく鉤状で僅かにより伸長する 本種と異なり気生分生子を欠く rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Neocosmospora pseudoradicicola 大分生子のサイズが類似している rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくパプアニューギニアなどに分布する 本種と異なりミカン属植物ではなくカカオなどに生じる 本種より大分生子が屈曲する 本種ほど大分生子の頂端細胞が丸くない 本種と異なり大分生子の脚細胞が不明瞭という特徴を欠く rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Eastern Cape, Patensie (新種) Neocosmospora citricola Guarnaccia & Sand.-Den. 語源…ミカン属に生息する 【よく似た種との区別】 Neocosmospora nirenbergiana 大分生子のサイズが非常に類似している 大分生子の形状が非常に類似している 本種ほど気生分生子柄ががっしりとしていない 本種と異なり気生大分生子を有する 本種と異なり気生小分生子を形成しない Neocosmospora piperis 大分生子のサイズが非常に類似している 大分生子の形状が非常に類似している rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくブラジルなどに分布する 本種と異なりミカン属ではなくコショウ属植物などに生じる 本種ほど気生分生子柄ががっしりとしていない 本種と異なり気生大分生子を有する 本種と異なり気生小分生子を形成しない rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Neocosmospora protoensiformis 大分生子のサイズが非常に類似している 大分生子の形状が非常に類似している 気生大分生子を形成しない rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくベネズエラなどに分布する 本種より小分生子のサイズが小さい 本種よりスポロドキアのフィアライドが短い 本種より大分生子の両端が通常先細りになる rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Eastern Cape, Patensie (新種) Neocosmospora gamtoosensis Sand.-Den. & Guarnaccia 語源…ハムトース(渓谷)産の 【よく似た種との区別】 Neocosmospora hypothenemi 南アフリカに分布する 同じミカン属植物に生じる 大分生子のサイズが非常に類似している 大分生子の形状が非常に類似している 大分生子の隔壁数が5のことがある rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりベナン、ウガンダにおける分布が知られている 本種と異なりHypothenemus属植物などに生じる 本種と異なりスポロドキアが蜜色ではなく黄緑色 本種と異なり気生フィアライドに顕著なフレア状のカラレットを有するという特徴を欠く 本種より気生分生子が長い 本種と異なりPDA培地で帯赤色色素を産生する rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Neocosmospora noneumartii 南アフリカに分布する 同じミカン属植物に生じる 分生子の隔壁数が5のことがある rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイスラエルにおける分布が知られている 本種と異なりジャガイモにおける発生が知られている 本種と異なり気生フィアライドから2型の分生子を生じる 本種よりスポロドキアの分生子が長い rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Neocosmospora lerouxii 南アフリカに分布する 同じミカン属植物に生じる 大分生子の形状が類似している スポロドキアの分生子の隔壁数が5のことがある rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種よりスポロドキアの分生子が長い 本種ほどスポロドキアの分生子が屈曲しない rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Eastern Cape, Patensie (新種) Neocosmospora lerouxii Guarnaccia & Sand.-Den. 語源…柑橘類産業に貢献した故Hennie Le Roux博士に献名 【よく似た種との区別】 Neocosmospora gamtoosensis 南アフリカに分布する 同じミカン属植物に生じる 大分生子の形状が類似している スポロドキアの分生子の隔壁数が5のことがある rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種よりスポロドキアの分生子が短い 本種よりスポロドキアの分生子が屈曲する rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Neocosmospora hypothenemi 南アフリカに分布する 同じミカン属植物に生じる 大分生子の形状が類似している rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりベナン、ウガンダにおける分布が知られている 本種と異なりHypothenemus属植物などに生じる 本種より大分生子が短い 本種ほど大分生子が直線状でない rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Neocosmospora noneumartii 南アフリカに分布する 同じミカン属植物に生じる rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイスラエルにおける分布が知られている 本種と異なりジャガイモにおける発生が知られている 本種より大分生子が厚壁である 本種より培養下での生長が速い rpb2+tef1およびacl+cal+ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される