2022年12月7日 (仮訳)シストステレウム科の系統分類:1新属、5新種、および3新組み合わせ Li, Y. et al., 2022. Taxonomy and Phylogeny of Cystostereaceae (Agaricales, Basidiomycota): A New Genus, Five New Species, and Three New Combinations. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/8/11/1229 [Accessed December 7, 2022] 【R3-10126】2022/12/7投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 主に東アジアおよび東南アジア産標本を用いてシストステレウム科の系統分類学的研究を実施した。 分子系統解析により本科において4つの異なるクレードを見出し、うち1つを新属Effusomycesとした。 Cystostereum crassisporumなど5新種を記載し、3新組み合わせを提唱した。 中国雲南省新平イ族タイ族自治県磨盤山森林公園 (新種) Crustomyces albidus Yue Li, Nakasone, C.L. Zhao & S.H. He 語源…白い(子実体の色から) 【よく似た種との区別】 Crustomyces subabruptus 菌糸構成が2菌糸型である ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国、チェコ、イギリス、フランス、ポーランドなどに分布する 本種と異なり子実体が灰色~淡黄褐色 本種と異なり子実層托が密生する針状 本種より担子胞子が短い 本種と異なり樹枝状糸状体をしばしば有する 本種と異なり骨格菌糸を有する 本種と異なり微小結合菌糸を欠く ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国広西チワン族自治区河池市環江マオナン族自治県木論自然保護区 (新種) Cystostereum crassisporum Yue Li, Nakasone & S.H. He 語源…厚壁の胞子の(担子胞子の形態から) 【よく似た種との区別】 Cystostereum submurrayi 中国に分布する 子実体の構造が類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層托が顕著な瘤状 本種より担子胞子の幅が僅かに狭い 本種と異なり担子胞子がシアノフィリックでない 本種と異なり担子胞子が厚壁ではなく薄壁 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cystostereum kenyense 担子胞子が厚壁 本種と異なり子実層托が瘤状~歯牙状 本種と異なりシスチジアに2型がある 本種と異なり菌糸構成が1菌糸型 Cystostereum sirmaurense アジアに分布する 菌糸構成が2菌糸型である 本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する 本種と異なり子実層托が平滑で微小かつ散在する瘤を有する 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が厚壁ではなく薄壁 本種と異なり骨格菌糸を有する 本種と異なり微小結合菌糸を欠く 中国湖南省張家界市張家界国家森林公園 (新種) Cystostereum submurrayi Yue Li, Nakasone, C.C. Chen & S.H. He 語源…Cystostereum murrayi類似の 【よく似た種との区別】 Cystostereum crassisporum 中国に分布する 子実体の構造が類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層托が顕著な瘤状でない 本種より担子胞子の幅が僅かに広い 本種と異なり担子胞子がシアノフィリックである 本種と異なり担子胞子が薄壁ではなく厚壁 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cystostereum murrayi ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国、ドイツ、スウェーデン、ノルウェーなどに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cystostereum sirmaurense アジアに分布する 担子胞子が薄壁 菌糸構成が2菌糸型である 本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する 本種と異なり子実層托がほとんどの場合平滑 本種よりグレオシスチジアのサイズが小さい 本種と異なり骨格菌糸を有する 本種と異なり微小結合菌糸を欠く Thailand, Chiang Rai, Campus of Mae Fah Luang University (新種) Effusomyces thailandicus Yue Li, Nakasone & S.H. He 語源…(属名)平らに広がる菌(子実体の形状から)/(種小名)タイの 中国広西チワン族自治区河池市環江マオナン族自治県木論自然保護区 (新種) Parvodontia austrosinensis Yue Li, Nakasone & S.H. He 語源…中国南部産の 【よく似た種との区別】 Parvodontia luteocystidia 本種と異なり中国ではなく南米などに分布する 本種と異なり被子植物ではなくタケなどに発生する 本種より子実体がずっと厚い 本種と異なり子実層托が平滑で散在する小さな丸い瘤を有するのではなく豊富な小さな針を有する 本種より担子器のサイズが大きい 本種と異なり微小結合菌糸を欠く Parvodontia albocrustacea 本種と異なり中国ではなく南米などに分布する 本種より子実体がずっと厚い 本種と異なり子実層托が平滑で散在する小さな丸い瘤を有するのではなく豊富な小さな針を有する 本種より担子器のサイズが大きい 本種と異なり微小結合菌糸を欠く (新組み合わせ) Crustomyces isabellinus (Berk. & Broome) Yue Li, Nakasone & S.H. He 旧名:Cystidiodontia isabellina (Berk. & Broome) Hjortstam & Ryvarden (新組み合わせ、アフリカ、ナイジェリア新産種) Crustomyces laminiferus,Crustomyces laminiferus (Berk. & M.A. Curtis) Yue Li, Nakasone & S.H. He 旧名:Cystidiodontia laminifera (Berk. & M.A. Curtis) Hjortstam (新組み合わせ) Crustomyces tephroleucus (J. Song, Y.C. Dai & B.K. Cui) Yue Li, Nakasone & S.H. He 旧名:Rigidotubus tephroleucus J. Song