2023年11月29日 (仮訳)パキスタン産のLobothallia属1新種 Zulfiqar, R. et al. 2023. A new species of Lobothallia (Megasporaceae, Pertusariales, Ascomycota) from Pakistan. Plant Systematics and Evolution. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s00606-023-01874-y [Accessed November 29, 2023] 【R3-11199】2023/11/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パキスタンにおいて珪質岩や石灰岩に生じた地衣の一種を検討し、Lobothallia pulvinataとして新種記載した。 本種は地衣体が薄く、子器盤がレカノラ型で大型、子嚢胞子が小型で、地衣成分としてノルスチクチン酸を有することなどで特徴づけられた。 また、同じくパキスタン産のL. iqbaliiのノルスチクチン酸化学型について記述した。 Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa Province, Kohistan, Dassu (新種) Lobothallia pulvinata R. Zulfiqar, M. S. Iqbal, Razzaq & Khalid 語源…クッション形の(小区画の形状から) 【よく似た種との区別】 Lobothallia pakistanica パキスタンに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より地衣体が厚い 本種より地衣体の小区画のサイズが大きい 本種と異なり子器盤がレカノラ型ではなくレカノラ型~アスピシロイドである 本種より子器盤の最大サイズが小さい 本種と異なり子器盤が純黒色ではなく暗褐色 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり側糸が単純形ではなく類数珠状 本種と異なり地衣成分を有するのではなく欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Aspicilia spp. 形態的に類似している(一見混同のおそれがある) 本種と異なり地衣体が裂片状ではなく痂状、時に小区画状で放射状である 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より粉子のサイズが大きい Lobothallia iqbalii パキスタンに分布する 地衣成分としてノルスチクチン酸を有する型がある ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が淡灰色~帯緑灰色ではなく類白色~帯白灰色で褐色を帯びる 本種より裂片のサイズが小さい 本種より地衣体の小区画のサイズが大きい 本種と異なり果殻が顕著ではなく不明瞭である 本種と異なり果殻が厚いという特徴を欠く 本種より子実層の丈が高い 本種と異なり地衣成分を有するのではなく欠くことがある ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lobothallia controversa 地衣成分としてノルスチクチン酸を含む mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が淡灰色~帯緑灰色ではなく白色 本種と異なり裂片を有するのではなく欠く 本種より子実層の丈が高い 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり地衣成分としてスチクチン酸、テルペノイド類を含む mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lobothallia cheresina 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり地衣成分を有するのではなく欠く Lobothallia hydrocharis 本種より裂片が長い 本種より子実層の丈が高い 本種と異なり地衣成分を有するのではなく欠く (その他掲載種) Lobothallia iqbalii Zulfiqar, Khalid & Paukov 【よく似た種との区別】 Lobothallia iqbalii パキスタンに分布する 地衣成分としてノルスチクチン酸を有する型がある ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が類白色~帯白灰色で褐色を帯びるのではなく淡灰色~帯緑灰色 本種より裂片のサイズが大きい 本種より地衣体の小区画のサイズが小さい 本種と異なり果殻が不明瞭ではなく顕著である 本種と異なり果殻が厚い 本種より子実層の丈が低い 本種と異なり地衣成分を欠くことがあるのではなく有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される