2015年3月2日 (仮訳)ムスカリ属植物を宿主とするAntherospora vaillantii種複合体の隠れた多様性 Piątek, M., Lutz, M. & Chater, AO., 2013. Cryptic diversity in the Antherospora vaillantii complex on Muscari species. IMA fungus. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3719206/ [Accessed March 1, 2015]. 【R3-01603】2015/03/02投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ムスカリ属植物を宿主とする広義のAntherospora vaillantiiの形態学的検討および分子系統解析を行い、3つの独立系統を認めた。 これらの系統は各々異なる宿主植物と関係しており(亜属レベルの分類に対応)、形態的差異は僅少であったが3種の隠蔽種と見なした。 A. hortensisを新種記載し、新組み合わせA. muscari-botryoidisを提唱した。 UK, Wales, Ceredigion, Llanbadarn Fawr, University campus (新種) Antherospora hortensis M. Piątek & M. Lutz 語源…庭園の 【よく似た種との区別】 Antherospora muscari-botryoidis 同じAntherospora vaillantii種複合体に含まれる ドイツ、バーデン=ヴュルテンベルク州に分布する 同じムスカリ属Botryanthus亜属の植物を宿主とする 黒穂胞子の平均サイズが類似している ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりMuscari armeniacumではなくM. botryoidesを宿主とする 本種より黒穂胞子の平均サイズの変異が大きい 本種より黒穂胞子がやや短い ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(0.4-0.5%の差異) Antherospora vaillantii 同じAntherospora vaillantii種複合体に含まれる ドイツに分布する 同じムスカリ属植物を宿主とする 形態的に類似している 黒穂胞子の平均サイズが類似している ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりMuscari armeniacum(Botryanthus亜属)ではなくM. comosumおよびM. tenuiflorum(Leopoldia亜属)を宿主とする 本種より黒穂胞子の平均幅の変異が大きい 本種より黒穂胞子の平均サイズが僅かに小さい ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(0.9%の差異) Germany, Baden-Württemberg, Hechingen, B32 in Richtung Burladingen (新組み合わせ) Antherospora muscari-botryoidis (Cif.) M. Piątek & M. Lutz 旧名:Ustilago muscari-botryoidis Cif. ※本種のネオタイプを指定した。 【よく似た種との区別】 Antherospora hortensis 同じAntherospora vaillantii種複合体に含まれる ドイツ、バーデン=ヴュルテンベルク州に分布する 同じムスカリ属Botryanthus亜属の植物を宿主とする 黒穂胞子の平均サイズが類似している ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりMuscari botryoidesではなくM. armeniacumを宿主とする 本種より黒穂胞子の平均サイズの変異が小さい 本種より黒穂胞子がやや長い ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(0.4-0.5%の差異) Antherospora vaillantii 同じAntherospora vaillantii種複合体に含まれる ドイツに分布する 黒穂胞子のサイズの範囲が重なる ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりMuscari botryoides(Botryanthus亜属)ではなくM. comosumおよびM. tenuiflorum(Leopoldia亜属)を宿主とする ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(0.7%の差異) (その他掲載種) Antherospora vaillantii (Tul. & C. Tul.) R. Bauer, M. Lutz, Begerow, Piatek & Vánky 【よく似た種との区別】 Antherospora hortensis 同じAntherospora vaillantii種複合体に含まれる ドイツに分布する 同じムスカリ属植物を宿主とする 形態的に類似している 黒穂胞子の平均サイズが類似している ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりMuscari comosumおよびM. tenuiflorum(Leopoldia亜属)ではなくM. armeniacum(Botryanthus亜属)を宿主とする 本種より黒穂胞子の平均幅の変異が小さい 本種より黒穂胞子の平均サイズが僅かに大きい ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(0.9%の差異) Antherospora muscari-botryoidis 同じAntherospora vaillantii種複合体に含まれる ドイツに分布する 黒穂胞子のサイズの範囲が重なる ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりMuscari comosumおよびM. tenuiflorum(Leopoldia亜属)ではなくM. botryoides(Botryanthus亜属)を宿主とする ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(0.7%の差異)