(仮訳)オーストラリアにおいてツユクサ科植物に生じるKordyana属菌の多様性
Zeil-Rolfe, I. et al. 2024. Diversity of Kordyana species (Brachybasidaceae) on Commelinaceae in Australia. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-024-01981-1 [Accessed July 20, 2024] 【R3-11900】2024/7/20投稿

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3行まとめ

オーストラリアにおいてツユクサ科植物に寄生するKordyana属菌の多様性を調査した。
その結果から、Aneilema acuminatumを宿主とするK. spectabilisPollia crispataを宿主とするK. luteoalbaCommelina ensifoliaを宿主とするK. occidentalisの3新種を記載した。
これらの種はオーストラリア在来種の葉に白い病斑を生じた。
Australia, New South Wales, Macquarie Pass National Park

(新種)

Kordyana luteoalba Zeil-Rolfe, Gooden, G.C. Hunter, C.C. Linde & R.G. Shivas
語源…黄色と白色の(葉斑と周囲のハロの色から)
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【よく似た種との区別】
Kordyana tradescantiae
同じツユクサ科植物を宿主とする
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヤブミョウガ属ではなくムラサキツユクサ属植物などを宿主とする
本種より担子器が短い
本種より担子器小柄が短い
本種と異なり担子胞子の極に加えて両側面からも発芽する
本種と異なり糸状体を有する
本種より分生子が短い
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Kordyana polliae
同じヤブミョウガ属植物を宿主とする
本種と異なりオーストラリアではなくインドネシアなどに分布する
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子の細胞数が1のみ
本種と異なり糸状体を有する
本種と異なり分生子を欠く
Kordyana occidentalis
オーストラリアに分布する
同じツユクサ科植物を宿主とする
形態的に類似している
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヤブミョウガ属ではなくツユクサ属植物を宿主とする
本種より担子器が短い
本種より担子器小柄が僅かに短く幅が狭い
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が桿形
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Kordyana spectabilis
オーストラリアに分布する
同じツユクサ科植物を宿主とする
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヤブミョウガ属ではなくAneilema属植物を宿主とする
本種より担子器が短い
本種より担子器小柄が僅かに短く幅が狭い
本種と異なり前担子器の膨大部を欠く
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Australia, Western Australia, Geikie Gorge

(新種)

Kordyana occidentalis Zeil-Rolfe, Gooden, G.C. Hunter, C.C. Linde & R.G. Shivas
語源…西の(西オーストラリア州に分布することから)
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【よく似た種との区別】
Kordyana commelinae
同じツユクサ属植物を宿主とする
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり担子器が時に3胞子性
本種と異なり前担子器の膨大部を欠く
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
本種より分生子が僅かに短い
本種と異なり分生子が球形または線形および針状
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Kordyana celebensis
同じツユクサ属植物を宿主とする
本種と異なりオーストラリアではなくインドネシアなどに分布する
本種と異なりCommelina ensifoliaではなくC. nudifloraなどを宿主とする
本種と異なり前担子器の膨大部を欠く
本種より担子器が長い
本種より担子胞子が僅かに長い
本種と異なり担子胞子の細胞数が1のみ
本種と異なり分生子を欠く
Kordyana polliae var. microspora
同じツユクサ属植物を宿主とする
本種と異なりオーストラリアではなくインドなどに分布する
本種と異なりCommelina ensifoliaではなくC. maculataなどを宿主とする
本種と異なり前担子器の膨大部を欠く
本種より担子胞子が短い
本種と異なり担子胞子の細胞数が1のみ
本種と糸状体の有無が異なる
Kordyana luteoalba
オーストラリアに分布する
同じツユクサ科植物を宿主とする
形態的に類似している
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりツユクサ属ではなくヤブミョウガ属植物を宿主とする
本種より担子器が長い
本種より担子器小柄が僅かに長く幅が広い
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が桿形でない
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Kordyana spectabilis
同じツユクサ科植物を宿主とする
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりツユクサ属ではなくAneilema属植物を宿主とする
本種より担子器が短い
本種と異なり前担子器の膨大部を欠く
本種と異なり分生子が桿形でない
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Australia, New South Wales, Darkwood Road

(新種)

Kordyana spectabilis Zeil-Rolfe, Gooden, G.C. Hunter, C.C. Linde & R.G. Shivas
語源…壮観な(葉斑の色から)
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【よく似た種との区別】
Kordyana aneilematis
同じAneilema属植物を宿主とする
前担子器の膨大部を欠く
糸状体を欠く
本種と異なりオーストラリアではなく台湾などに分布する
本種と異なりAneilema acuminatumではなくA. angustifoliumなどを宿主とする
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子器小柄が僅かに長く幅が広い
本種より担子胞子が短い
本種と異なり分生子を欠く
Kordyana commelinae
同じツユクサ科植物を宿主とする
前担子器の膨大部を欠く
糸状体を欠く
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリアではなくエクアドルなどに分布する
本種と異なりAneilema属ではなくツユクサ属植物を宿主とする
本種と異なりAneilema acuminatumではなくA. umbrosum var. ovato-oblongumなどを宿主とする
本種より担子器が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種より分生子が短い
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Kordyana luteoalba
オーストラリアに分布する
同じツユクサ科植物を宿主とする
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりAneilema属ではなくヤブミョウガ属植物を宿主とする
本種より担子器が長い
本種より担子器小柄が僅かに長く幅が広い
本種と異なり前担子器の膨大部を有する
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Kordyana occidentalis
同じツユクサ科植物を宿主とする
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりAneilema属ではなくツユクサ属植物を宿主とする
本種より担子器が長い
本種と異なり前担子器の膨大部を有する
本種と異なり分生子が桿形
ITS+nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Kordyana brasiliensis D.M. Macedo, O.L. Pereira & R.W. Barreto
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