2021年10月5日 (仮訳)南アフリカにおいてAmaranthus cruentusおよび3種のゾウムシから分離されたFusarium fujikuroi複合種の新種、Fusarium cashaおよびF. curculicola Vermeulen, M. et al., 2021. Fusarium casha sp. nov. and F. curculicola sp. nov. in the Fusarium fujikuroi Species Complex Isolated from Amaranthus cruentus and Three Weevil Species in South Africa. Diversity. Available at: https://www.mdpi.com/1424-2818/13/10/472 [Accessed October 5, 2021] 【R3-08844】2021/10/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 南アフリカにおいてAmaranthus cruentus畑におけるゾウムシの被害にFusarium属菌が関与し、2つの異なるクレードに分かれることが示されていた。 本研究の形態学的検討および分子系統解析により、それらをそれぞれFusarium casha、F. curculicolaとして新種記載した。 いずれも接種試験によりA. cruentusに対する病原性が示唆された。 South Africa, Potchefstroom, North West Province (新種) Fusarium casha M. Verm. & Gryzenh. 語源…ズールー語の「隠れた」から(2004年に形態に基づき識別され、その後新種記載されずにいたことから) 【よく似た種との区別】 Fusarium napiforme 南アフリカに分布する 分生子形成細胞がモノフィアライドのみである 小分生子の隔壁数がほとんどの場合0 TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりヒユ属植物およびゾウムシではなくチカラシバ属植物などから分離される 本種と異なり分生子が偽頭状ではなく長い鎖状 本種と異なり大分生子頂部の細胞が鈍頭~乳頭状、基部の細胞がノッチ状~顕著なノッチ状なのではなく頂部の細胞が先細りになるか僅かに屈曲し、基部の細胞が脚状 本種と異なり小分生子が卵形、短棍棒形、楕円形、屈曲状~C字状で時に倒洋梨形なのではなく広卵状でレモン形や蕪形のこともある 本種と異なり厚壁胞子を形成しないのではなく形成する TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium ramigenum 厚壁胞子を形成しない TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなく米国などに分布する 本種と異なりヒユ属植物およびゾウムシではなくイチジク属植物などから分離される 本種と異なり分生子形成細胞がモノフィアライドのみではなくモノまたはポリフィアライド 本種と異なり分生子が偽頭状ではなく短い鎖状 本種と異なり大分生子頂部の細胞が鈍頭~乳頭状、基部の細胞がノッチ状~顕著なノッチ状なのではなく頂部の細胞が屈曲し基部の細胞がノッチ状 本種と異なり小分生子が卵形、短棍棒形、楕円形、屈曲状~C字状で時に倒洋梨形なのではなく様々な形状をとる 本種と異なり小分生子の隔壁数がほとんどの場合0ではなく0-3 TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium tjaetaba 分生子が偽頭状をなす TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくオーストラリアなどに分布する 本種と異なりヒユ属植物およびゾウムシではなくモロコシ属植物などから分離される 本種と異なり分生子形成細胞がモノフィアライドのみではなくモノまたはポリフィアライド 本種と異なり大分生子頂部の細胞が鈍頭~乳頭状、基部の細胞がノッチ状~顕著なノッチ状なのではなく頂部の細胞が鉤状で基部の細胞が顕著なノッチ状 本種と異なり小分生子が卵形、短棍棒形、楕円形、屈曲状~C字状で時に倒洋梨形なのではなく卵形および洋梨形 本種と異なり小分生子の隔壁数がほとんどの場合0ではなく0-1 本種と異なり厚壁胞子を形成しないのではなく形成する TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Potchefstroom, North West Province (新種) Fusarium curculicola M. Verm. & Gryzenh. 語源…ゾウムシに生息する 【よく似た種との区別】 Fusarium volatile 大分生子の隔壁数が0-3 偽厚壁胞子を形成しない TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなく仏領ギアナなどに分布する 本種と異なりヒユ属植物やゾウムシではなくヒトの気管支肺胞洗浄液などから分離される 本種と異なり分生子形成細胞が節間生という特徴を欠く 本種と異なり分生子形成細胞がモノフィアライドのみではなくモノまたはポリフィアライド 本種と異なり小分生子が卵形、倒卵状、短棍棒形または楕円形~紡錘形なのではなく卵形~棍棒形 本種と異なり小分生子の隔壁数が通常0なのではなく最大3 TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium coicis 偽厚壁胞子を形成しない TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくオーストラリアなどに分布する 本種と異なりヒユ属植物およびゾウムシではなくジュズダマ属植物などから分離される 本種と異なり分生子形成細胞が節間生という特徴を欠く 本種と異なり分生子形成細胞がモノフィアライドのみではなくモノまたはポリフィアライド 本種と異なり大分生子の隔壁数が0-3ではなく通常7で4-10のこともある 本種と異なり小分生子が卵形、倒卵状、短棍棒形または楕円形~紡錘形なのではなく卵形~棍棒形 本種と異なり小分生子の隔壁数が通常0なのではなく最大3 TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium musae 分生子形成細胞が節間生のことがある 分生子形成細胞がモノフィアライドのみである 小分生子の隔壁数が0のことがある TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくホンジュラスなどに分布する 本種と異なりヒユ属植物およびゾウムシではなくバショウ属植物などから分離される 本種と異なり大分生子の隔壁数が0-3ではなく0 本種と異なり小分生子が卵形、倒卵状、短棍棒形または楕円形~紡錘形なのではなく卵形~棍棒形 本種と異なり偽厚壁胞子を形成する TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium verticillioides 小分生子の隔壁数が通常0 偽厚壁胞子を形成しない TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくドイツなどに分布する 本種と異なりヒユ属植物およびゾウムシではなくトウモロコシなどから分離される 本種と異なり分生子形成細胞が節間生という特徴を欠く 本種と異なり大分生子の隔壁数が0-3ではなく3-5 本種と異なり小分生子が卵形、倒卵状、短棍棒形または楕円形~紡錘形なのではなく卵形~棍棒形 TEF1α+ßT+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される