2021年7月29日 (仮訳)南極産の新種の酵母はエネルギー代謝の切り替えおよびスモールRNA合成増加により低温に適応する Touchette, D. et al., 2021. Novel Antarctic yeast adapts to cold by switching energy metabolism and increasing small RNA synthesis. The ISME Journal. Available at: https://www.nature.com/articles/s41396-021-01030-9 [Accessed July 29, 2021] 【R3-08638】2021/7/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 南極のユニバーシティ・バレーにおいて永久凍土から分離された極限環境耐性の酵母の一種を検討し、Rhodotorula frigidialcoholisとして新種記載した。 mRNAおよびsRNAのトランスクリプトミクス解析、表現型プロファイリング、エタノール産生能評価により本種の低温適応を検討した。 低温への反応として主要エネルギー経路にエタノール発酵を利用する微生物の報告は初であったほか、本種は最も低温で天然エタノールを産生可能な微生物とされた。 University Valley, Antarctica (新種) Rhodotorula frigidialcoholis D. Touchette & P. Zalar 語源…寒冷のアルコールの(生息環境とアルコール産生能から) 【よく似た種との区別】 Rhodotorula mucilaginosa nrLSU+ITS+nrSSU+TEFに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりD-ガラクツロン酸、D-セロビオース、L-フコース、D-グルコース-1-リン酸、クエン酸、L-リジン、グリシル-L-グルタミン酸、L-アルギニン、グリシル-L-アスパラギン酸、L-スレオニン、α-ケト吉草酸、δ-アミノ吉草酸を資化可能 本種と異なりガラクチトール、D-タガトース、L-ソルボース、D-プシコース、α-ケトグルタル酸、D-リンゴ酸、D-アラニン、p-ヒドロキシフェニル酢酸、D-リンゴ酸、チラミン、ブロモコハク酸、β-ヒドロキシ酪酸、D_L-オクトパミン、4-ヒドロキシ安息香酸、L-酒石酸、L-ラムノース、Tween-40、Tween-80、2-アミノエタノール、酢酸を資化不能 nrLSU+ITS+nrSSU+TEFに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhodotorula alborubescens nrLSU+ITS+nrSSU+TEFに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりD-セロビオース、L-フコース、フェニルエチルアミン、α-ケト吉草酸、D-バリン、β-フェニルエチルアミン、アロキサン、グアニン、キサンチンを資化可能 本種と異なりD-ソルビトール、ガラクチトール、D-ガラクトン酸1_5-ラクトン、D-ソルビトール、D-プシコース、D_L-リンゴ酸、D-リンゴ酸、L-アラニルグリシン、グリシン、L-ラムノース、2-アミノエタノール、酢酸を資化不能 nrLSU+ITS+nrSSU+TEFに基づく分子系統解析で明瞭に区別される