2021年8月13日 (仮訳)Podosphaera filipendulaeの系統分類の再検討 Liu, S-Y. et al., 2021. Phylogeny and taxonomy of Podosphaera filipendulae (Erysiphaceae) revisited. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/advpub/0/advpub_MYC553/_article/-char/ja/ [Accessed August 13, 2021] 【R3-08684】2021/8/13投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ シモツケソウ属植物を宿主とするうどんこ病菌、Podosphaera filipendulaeの系統分類について再検討した。 本種とシモツケ属植物を宿主とするP. spiraeaeが形態的に類似する別種であることを示したほか、後者の富山産標本をエピタイプとした。 また、ホップに生じたP. macularisと本種のITS領域は同一であったが、28S rRNA遺伝子の5’末端が常に1塩基置換されていた。 (その他掲載種) Podosphaera filipendulae (Z.Y. Zhao) T.Z. Liu & U. Braun ※本種のレクトタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Podosphaera spiraeae アジア、ヨーロッパ、北米などに分布する 同じバラ科植物を宿主とする 形態的にほとんど識別できないほど類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり北半球に広範に分布するのではなく、アジアに分布しヨーロッパ、北米、南米に移入されている 本種と異なりシモツケソウ属ではなくシモツケ属およびヤマブキショウマ属植物を宿主とする ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Podosphaera macularis ITS領域の塩基配列が同一 本種と異なりシモツケソウ属植物ではなくホップなどに生じる 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸がしばしば上半分からも生じるのではなく通常下半分から生じる 本種と異なり子嚢殻の付属糸が成熟時暗褐色なのではなく帯黄色~褐色 本種と異なり子嚢殻の付属糸が中程度に厚壁ではなく薄壁 本種と異なり子嚢殻の付属糸が無隔壁~疎らに隔壁を有するのではなく多隔壁である 本種と異なり子嚢が6-8胞子性ではなく(2-)4-8胞子性 本種とnrLSU配列が1塩基異なる 富山県中新川郡上市町 (その他掲載種) Podosphaera spiraeae (Sawada) U. Braun & S. Takam. ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Podosphaera filipendulae アジア、ヨーロッパ、北米などに分布する 同じバラ科植物を宿主とする 形態的にほとんど識別できないほど類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアジアに分布しヨーロッパ、北米、南米に移入されているのではなく北半球に広範に分布する 本種と異なりシモツケ属およびヤマブキショウマ属ではなくシモツケソウ属植物を宿主とする ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される