2015年11月10日 (仮訳)顕微鏡的形態および分子データに基づき同定された西アフリカ産のラシャタケ属3新種 Yorou, NS. et al., 2012. Three new Tomentella species from West Africa identified by anatomical and molecular data. Mycological Progress. … Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-011-0760-3 [Accessed November 9, 2015]. 【R3-02365】2015/11/10投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 西アフリカからTomentella afrostuposa、T. guineensis、およびT. guinkoiの3新種を記載した。 T. afrostuposaはT. stuposaと近縁であり、担子胞子が大型で球形~広楕円形、非常に長い円錐形の刺を有することなどで特徴づけられた。 T. guineensisは長い小嚢形の担子器および腎臓形の担子胞子、T. guikoiは子実下層の菌糸や楕円形の担子胞子などで特徴づけられた。 Guinea, upper Guinea, Province of Kakan, Prefecture of Kouroussa, Forest Reserve of Baro, along the road between Kouroussa and Kankan (新種) Tomentella afrostuposa Yorou 語源…アフリカのTomentella stuposa 【よく似た種との区別】 Tomentella stuposa 担子胞子が球形~類球形 担子胞子に非常に長い刺を有する 子実体形成菌糸層の菌糸が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり熱帯ではなく亜寒帯~温帯に分布する 本種と異なりAfzelia africanaではなく被子植物および裸子植物を宿主とする 本種と異なり担子器内部に菌糸を有する 本種より子実体形成菌糸層の幅が広い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(少なくとも配列に7.80-10.74%の差異) Tomentella gigaspora 担子胞子が球形~類球形 担子胞子に非常に長い刺を有する 本種より担子胞子のサイズが顕著に大きい 本種と担子胞子の刺の形態が異なる Guinea, upper Guinea, Province of Kankan, Prefecture of Kouroussa, forest reserve of Moussaya, along the road between Kouroussa and Dabola (新種) Tomentella guineensis Yorou 語源…ギアナ産の 【よく似た種との区別】 Tomentella maroana 子実体が固着する痂状 子実体形成菌糸層が暗褐色~黒色 子実体形成菌糸層の菌糸のサイズが類似している 子実体形成菌糸層の菌糸が厚壁 担子胞子の刺が短い ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり根状菌糸束が全く欠くのではなく僅かに分化する 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列に9.75-10.04%の差異) Tomentella atramenteria 子実下層の菌糸が青変性を示す 担子器が長い 担子器が青変性を示す 本種と異なり子実体形成菌糸層が帯褐色~帯黒色ではなく子実層と同色 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thelephora terrestris(チャイボタケ) ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(少なくとも配列に10.01-10.78%の差異) Burkina Faso, South Western part, region of Bobo-Dioulasso, forest reserve of Mouhoun, along the national road between Orodara and Banfora (新種) Tomentella guinkoi Yorou 語源…ブルキナファソのSita Guinko名誉教授に献名 【よく似た種との区別】 Tomentella ellisii 子実下層の菌糸がKOHで青変性を示す 担子器がKOHで青変性を示す 担子胞子が正面視で三角形~楕円形、側面視が腎臓形 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層面が灰褐色ではなく鈍赤色、赤褐色、褐色 本種と異なり子実層托が平滑で無数の瘤を有するのではなく平滑~微細な小粒状 本種と異なり不稔縁部が汚白色~淡黄色 本種と異なり根状菌糸束を有することがある 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子の刺のサイズが大きい 本種より子実体形成菌糸層の菌糸のサイズが大きい 本種と異なり子実体形成菌糸層の菌糸の隔壁が薄壁ではなく厚壁 本種と異なり子実体形成菌糸層の菌糸の隔壁がKOHで暗色 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(少なくとも配列に12.67-13.73%の差異) Tomentella hjortstamiana ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と顕微鏡的形質が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tomentella pisoniae ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と顕微鏡的形質が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される