2021年7月4日 (仮訳)中国産の淡色の胞子を有するCandolleomycesの稀な2新種 Bau, T. & Yan, J-Q. 2021. Two new rare species of Candolleomyces with pale spores from China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/67166/ [Accessed July 4, 2021] 【R3-08563】2021/7/4投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国の亜熱帯域で採集されたCandolleomyces属の2種を検討し、それぞれC. subcacao、C. subminutisporusとして新種記載した。 また、Psathyrella属菌の一種に対して新組み合わせC. cladiimarisciを提唱した。 類縁種の検索表を掲載した。 中国河南省信陽市南湾湖鳥島 (新種) Candolleomyces subcacao T. Bau & J.Q. Yan 語源…Candolleomyces cacao類似の 【よく似た種との区別】 Candolleomyces cacao 肉眼的形態が類似している(容易に混同される) ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり熱帯に分布する 本種と異なり担子胞子の発芽孔が顕著ではなく不明瞭 本種と異なり縁シスチジアが小嚢状~紡錘形で頂部が鈍頭~広い鈍頭、稀に偽頭状または棍棒形なのではなく広瓶形 ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Psathyrella lacuum 子実体が小型 被膜が早落性 被膜が淡褐色 担子胞子が淡黄褐色 担子胞子に顕著な発芽孔を有する 本種と異なり被膜が散在する白色クモの巣状の繊維状または羊毛状をなす 本種と異なり縁シスチジアが散在するか中程度に豊富なのではなくごく稀である 本種と異なり縁シスチジアが小嚢状~紡錘形で頂部が鈍頭~広い鈍頭、稀に偽頭状または棍棒形なのではなく小嚢状 本種と異なり襞縁部に洋梨形の細胞を豊富に有する 中国河南省信陽市波爾登森林公園 (新種) Candolleomyces subminutisporus T. Bau & J.Q. Yan 語源…やや微小な胞子の(担子胞子のサイズから) 【よく似た種との区別】 Candolleomyces sulcatotuberculosus 形態的に非常に類似している 担子胞子が5% KOH中でごく淡色でありほぼ無色 ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面が溝線状~小瘤状 本種より担子胞子のサイズがずっと大きい ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Candolleomyces singeri ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Candolleomyces eurysporus 担子胞子が5% KOH中でごく淡色でありほぼ無色 ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり襞が成熟時淡コーヒー色ではなく褐色 本種より担子胞子の幅が広い 本種より担子胞子のQ値が小さい ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Candolleomyces aberdarensis 担子胞子が5% KOH中でごく淡色でありほぼ無色 ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Candolleomyces halophilus 担子胞子がいくぶん淡色 担子胞子の発芽孔が不明瞭またはそれを欠く 側シスチジアを欠く 本種と異なり担子胞子が5% KOH中でごく淡色でほぼ無色なのではなく有色 本種より担子胞子のサイズが大きい Candolleomyces subsingeri 担子胞子が5% KOH中でごく淡色でありほぼ無色 担子胞子の発芽孔が不明瞭またはそれを欠く 側シスチジアを欠く ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体ががっしりとしている 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+tef1a+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Candolleomyces cladii-marisci (G. Sicoli, N.G. Passalacqua, A.B. De Giuseppe, A.M. Palermo & G. Pellegrino) J.Q. Yan 旧名:Psathyrella cladii-marisci Sicoli, N.G. Passal., De Giuseppe, Palermo & Pellegrino