2017年7月23日 (仮訳)中国で栽培されている根のあるOudemansiella属菌は何なのか? Hao, Y-J. et al., 2016. What is the radicate Oudemansiella cultivated in China? Phytotaxa. Available at: http://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.286.1.1 [Accessed July 22, 2017]. 【R3-04231】2017/07/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国で近年「黒皮鶏樅」などとよばれ栽培されている菌はOudemansiella radicata、O. furfuracea、あるいはオオシロアリタケ属菌ともいわれるが、その実体を検討した。 形態学的検討および分子データに基づき、本種をO. raphanipesと同定した。 本種の子実体に2胞子性と4胞子性の2型を明らかにして種概念を修正し、O. chiangmaiaeを本種のシノニムとした。 (その他掲載種) Oudemansiella raphanipes (Berk.) Pegler & T.W.K. Young ヒマラヤツエタケ ※O. chiangmaiae(チェンマイツエタケ)を本種のシノニムとした。 【よく似た種との区別】 Oudemansiella japonica(マルミノツエタケ) 中国に分布する 柄表面が糠状 偽根が長く先細りになる 側シスチジアが頭状 柄シスチジアがよく発達する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり担子胞子が球形、類球形、卵形 本種と異なり縁シスチジアが紡錘形、狭棍棒形、類円筒形、円筒形で有柄なのではなく広棍棒形~小嚢形 本種と異なり傘シスチジアを欠く ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Oudemansiella radicata 形態的に類似している(かつて混同されていた) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりヨーロッパなどに分布する 本種と異なり柄表面が糠状ではなく無毛 本種と異なり側シスチジアが顕著な頭状の有柄紡錘形ではなく小嚢形~ボウリングのピン形 本種と異なり傘シスチジアを欠く 本種と異なり柄シスチジアを欠く ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Oudemansiella furfuracea 形態的に類似している(かつて混同されていた) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国、カナダなどに分布する 本種と異なり担子胞子の頂部が広く丸くなる 本種と異なり側シスチジアが顕著な頭状の有柄紡錘形ではなく偽頭状、円筒形、小嚢形、ボウリングのピン形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される