🗓️ 最終更新日: 2025-06-20
- 暗褐色~黒色の杯状または壺状の子実体(子嚢盤)で、まるで小さな黒い壺のような形です🏺
- 発生時期は早春(3-5月)で、時には雪解けの下からも顔を出す、春の訪れを告げるきのこです🌸
- 主にコナラ属などの広葉樹の落枝上に発生します。地面に埋もれた枝にも注目!
- 外面は毛状または粗面、内面は平滑という表面性状のコントラストが特徴的✨
- 属内で最も普通なエツキクロコップタケは、無性世代が樹木の潰瘍病(canker)を引き起こすことも📚
- クロチャワンタケ科の近縁属とは色と質感で区別できます。落ち着いて観察してくださいね♪
- U. campylosporaは特徴的な弓形の胞子を持つため顕微鏡下で容易に識別可能🔍
- ゼラチン質の肉質部を持つ種(U. padeniana)もあり、断面観察も重要です
エツキクロコップタケ属(Urnula)は、まるで小さな黒い壺のような姿をした子嚢菌の仲間です。1849年にFriesによって設立されたこの属は、主に北半球の温帯地域に分布し、早春の落葉樹林で見つかります。暗褐色から黒色の杯状または壺状の子実体は、「悪魔の壺(devil's urn)」「灰色の壺(grey urn)」などの異名も持ち、春の訪れを告げるきのことして親しまれています。
エツキクロコップタケ属は子嚢菌門・チャワンタケ綱・チャワンタケ目・クロチャワンタケ科(Sarcosomataceae)に属します。クロチャワンタケ科は主に暗色の漏斗状子実体を形成する特徴を持ち、春に発生するグループなので、本属はその典型例といえます。
歴史的には多くの分類学的変遷を経験してきました。かつて本属に分類されていた種の一部は、現在ではキリノミタケ科(Chorioactidaceae)のChorioactis属やNeournula属、またはクロチャワンタケ科のPlectania属やDonadinia属に移されています。最新の分子系統解析により、各属の独立性が支持され、より明確な属の境界が確立されつつあります。
属の基準種で、北半球に広く分布する最も一般的な種です。比較的標高の高い地域に分布し、関東の里山では見たことがありません…。壺状の黒い子実体は短い柄を持ち、外面は褐色から黒色の毛で覆われています。子実体は特徴的な3層構造を持ち、無性世代(Conoplea globosa)はコナラ属の潰瘍病を引き起こします。胞子は楕円形で、わずか1.5時間で発芽する驚異的な生命力を持ちます。
エツキクロコップタケ属のきのこは、主に腐生菌として倒木や枯れ枝の分解に重要な役割を果たしています。特に興味深いのは、一部の種が示す二面性です。腐生的に生活する一方、無性世代は植物病原菌として知られています。また、発生する材が偽菌核となり、黒色になってがちがちに硬くなる、という性質も重要です。
生育環境は落葉樹林、特にコナラ属林を好み、地面に部分的に埋もれた枝や倒木上に発生します。英語圏で「春の前触れ」と呼ばれるように、雪解け直後の湿った環境でも見つかることがあり、低温への適応性の高さがうかがえます。
同定のコツ:特徴的な発生時期と形態から、誤同定の危険性は低いです。同じクロチャワンタケ科にはいくつか似たものもあり、キツネノサカズキは地理的分布も重なりますが、よく見れば間違えることはないでしょう!発生基質の偽菌核もしっかりチェックして、無性世代のコノプレアも探してみましょう。
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。